月別アーカイブ: 2007年10月

郷に入らずんば郷に従え?

 体調がよく空でも飛べそうなときの調子を100、風邪引いて寝込んでしまうような体調を50とすれば、いまは80、昨晩は60くらいか?いまはいつもレベルよりもちょっと調子がよくないだけだが、昨日の夜は、おそらく明らかに熱があった。昨日の朝、寒かったのに、Tシャツ一枚ですごしていたせいか・・・。もしくは、その全日、体を慣らすために板の間で寝袋でねたせいか。

 ともかく、風邪の引き始めのような症状だったので、早々と職場を離れ家に帰って、いつもの風邪引き対策をすることにした。風呂+リポビタン+日本酒である。
まぁ、先日禁酒をちかったので、今回は酒はやめたが・・・。

 さて、風呂。風邪の引き始めのとき、家の風呂は水蒸気が少ないので、銭湯や健康ランド、もしくは温泉が体調にいいようだ。家からは歩いていける銭湯が一軒、また住んでいるマンションと提携している温泉旅館が傘のいらない距離に一軒ある。今日は贅沢に温泉旅館を選んだ。

 その旅館のロピーに行くと、女子大生、もしくはOLと思われる3人の女性がロビーで浴衣を着て何か楽しげに話していた。フロントにいくと、一人の男がホテルマンのおじさんと、クレームか何かで少しだけ荒々しい語気で話していた。私は、ちょっと小太りで油質体質のクレーム親父のよこにたたずんでいた。クレーム親父は話がついたらしく、フロントから距離を置いた。私はフロントのホテルマンに、あそこのマンションの住民です。風呂をお願いしますと発言した。その矢先、後ろで思わぬ声がした。あの油親父、なんと3人の浴衣女性に元気に声をかけていた。しかも、どう聞きなおしても日本語ではない。中国語だ!なるほど、お風呂上りの浴衣姿、あの方々は中国圏から来ていたのか・・・。

 ・・・とこの話の続きはながい。・・・私の韓国旅行記もあわせて書こうと思ったが、ヒマラヤ遠征も近づいている。メールがいくつか来たようだ。今朝はこのあたりにしとうございます。

 えー、要するに、昨日は体調があまりよくなく金華山行けませんでした。

東京チームは低酸素トレーニングだそうだ

 エベレスト出発近づく。なんと、東京のメンバーはどこぞの研究所で低酸素トレーニングを近々して高山病対策をするらしい。もちろん、ただでさえこんど仕事に大きな穴を開ける身。そんな優雅なトレーニングをする時間はない。とすると、どうしたらいいのだろう。そこで思いつくのが、低酸素、つまり酸素が少ない。ということは空気を吸っても吸っても酸素が足りないくらい、ハァーハァー負荷を変えた運動をすればいいのか・・・。そう思い、今日は山を登るか登らまいか悩んだ。

 だって、おとついイノシイ(思い返せば色は鹿のような色だったが、鹿はいないだろう)に出会った。またあったら怖いではないか。12キロジョギングコースにしようか・・・。いろいろ迷ったが、やはり山でトレーニングしたほうが筋力はつく。しかし、イノシシ・・・。いつもならや山に入るときは熊よけの鈴をつけていく。しかし、鈴は職場に忘れた・・・。どうしたらいいんだ。

タイツ ところで、昨日かった筋肉補助のタイツを今日は試してみる。ピチピチだ。そして前回評価が高かったハーフジップの保温・速乾長袖シャツ。そいつをきて、いつものように丸太を担ぐことにする。私は頭がでかいので、ピチピチのシャツとタイツをはくとちょっとバランスが悪い。だから鏡で全姿を確認してみた。

ヌンチャク ・・・。ん?・・・。おーー、もしもこの上下が黄色のジャージに体に沿った縦の黒い線があったら、まるでブルースリーのファイティングスーツではないか?なかなかいいじゃないか・・・。おっと、そうだ、これはついでだ。山でイノシシにあったときには、ブルースリーの得意の道具で奴を追っ払おう。そう、ヌンチャクだ!私はヌンチャクを手に持って丸太を担いで街中を移動するのをためらい、ヌンチャクをひそかに丸太にくくりつけ解らぬようにして山にもって行った。

 登り。これは大丈夫だ。なぜなら、崖だからイノシシはきまい。問題は下りである。山頂についたら、私は背中をまさぐりヌンチャクを取り出した。シャキン!二回、三回振り回す。自分でいうのもなんだが、独学にしてはなかなかいけると思う。私はヌンチャクを握り締め振り回しながら山を下り始めた。

 ところが、やっぱりヌンチャクが暗闇の中で木にあたり、不規則に跳ね返って、顔面にでも当たれば痛い。これは耐えられない。そこで、私はヌンチャクをもってきたことを悔やんだ。しかし、後悔してもしかたない。私は考えた。・・・。・・・。

 私は取っておきの、イノシシ対策のヌンチャク利用法を考え付いた。その方法を実行しながら25分間下り続けた。つまり、ヌンチャクを両手で持ち、あの火の用心のときの拍子木のように、「カキン、カキン」と二つの木をぶつけて音を出し、金華山に生息する生物達に私の存在場所を知らせ続けた。やはり、向かってきた動物をぶったたいて、自分の身を守るより、動物がこっちに向かってこないほうが平和でいい。ヌンチャクなんて恐ろしい道具ではあるが、この平和利用にちょっと満足だ。

ソール しかし、今日軽登山靴のソールがはがれていることに気づいた。まだあんまり履いていなかったのに・・・。クソー、「テクニカ」め!もう二度と買うものか!以前購入した「アゾロ」はよく長持ちしたなぁ~。それにしても、この出発直前に靴を新調しなければいけないとは・・・。運が悪い。

 なお、昨日買った筋肉補助タイツ、のぼりは対してなんとも思わなかったが、下りは楽だった・・・。いい買い物をした。

本日、金華山都合によりオヤスミしました。

 昨日から忙しくなった。メーリングリストで飛び交うメールの数も多く、出発直前を実感する。いろいろやることがあるが、今日は授業がおわった昼から、名古屋に内緒で行ってきた。理由は、ヒマラヤ用ウェアとしてパタゴニアのウェアを使うことにしたが、そのパタゴニアのサイズを把握するためだ(現物を見ながら購入するショップで買うわけではないので)。またその足で、普通なら名駅の駅前アルプスで山道具をそろえるところだったが、パタゴニアショップの近くにあるIBS石井スポーツで、筋肉の負担を軽くして山登りを楽にするタイツのようなものもかった(1.5万円!びっくり)。また、初めて買ったが、タイツの下のパンツも買った。これまで、アウトドアラーとして様々なウェアやグッツを大学1年生から買っているが、パンツまでこだわったことは初めてだ。自分でいうのもなんだけれど、きっと私は今回に賭けている(なにを?と思わないでもないが・・・)。

 おそらく、エベレストの氷河までたどり着く一週間、調査の一週間、帰りの一週間、風呂には入れないだろう。基本的にはロッジどまりだが、トイレは汚い、シラミのベッド、洗っていないシーツ・・・。いろんなことを聞くけれど、そんな文明人にとってのマイナス要素を割り引いても、やはりエベレストには魅力を感じる。荷物は最小限。だから、パンツも2枚だけしか持って行かないつもりだ。途中、洗うことがあるかもしれないが、そのときには「着ていれば乾く」そんなコダワリ素材のパンツ、シャツ、インナーでないと、荷物が重くなってしまう。

 そんなことで、昨日、ワリとウェアを注文したが、今日また名古屋にいったら、また数万円とんでいった。確かに、エベレストの荷物も軽くなるが、私の財布も軽くなった・・・。

 
 ところで、今日は気づけば仕事が午前0時を過ぎても終わらなかった。この時間から登ると、おそらく、以前のブログで紹介したTSさんに鉢合わせする。昨日は猪にあったところだから、今日はTSさん!となるとゴージャス過ぎるので、今日は金華山山頂はTSさんに譲りることにした。

 いやー、しかし、昨日は怖かった・・・。
 

ついにその日がやってきた パート2

734fcf94.jpg ヒマラヤ準備も今日からやけにあわただしくなった。突貫工事の年度末の道路工事のようだ。私も、トッカン、トッカンやっている。

 先週までなら家に帰って酒でも飲んで、ほろ酔い加減で金華山。夜11時頃登山スタート!とリラックスタイムも少しはあった。しかし、今日からはなぜか忙しい。そこで今日から酒を断って時間を節約することにする(酒を飲むとどうしても眠たくなって寝てしまい生活の効率が落ちてしまう)。もちろん、テレビを見る時間もない。

 家に帰る前に、ヒマラヤグループのメーリングリストに、投げかけて、家に帰ったら返信されているのを整理して、飯を食い、そしてまたメーリングリストへ次の仕事を投げる。今日は10時5分に家をでて金華山登山。

 今日は、また新たしい服を試してみた。オーストラリア・ニュージーランドを中心に展開する「カトマンズ」という登山ブランド。ここ2年、ニュージーランドに行ったとき「カトマンズブランドは日本では手に入らない」という知人の話をもとに、細かい小物を買っていた。そのカトマンズが出している、保温下着である。体に密着フィット。ハーフジップで胸元を開けることができる。真面目に着るのは初めて。黒い上着で、紺のタイツでまた暗闇カラー。今日もしかたなく、白のハーフパンツをはいて怪しい登場だ。

 山の入り口で、20mくらい上ったところで、下のほう(岐阜公園)でかさかさと枯葉を踏みしめる人の音。おっと、違うなぁ。犬かぁ~?私は犬が実は苦手である。割と怖い。家で犬を飼ったこともあるので、全ての犬が怖いわけではないが、特に野良犬が苦手である。あいつら、こっちの気もしらないで、ヨタヨタ走ってこっちにくるではないか。いまの足音はまさにそんな感じ。 山の林の中を斜面を駆け上がってこっちにくるような気配・・・。鳥肌が立つ・・・。あー、早く崖につかないかなぁ。それなら犬も近づけまい・・・。そんなことをかんがえていたら、足音に追いつかれることもなく(実際、こっちにきていたのかは不明なのだが)心臓破りの崖に到達。これで犬の恐怖から遠のいた。
 
 ところで、今日はいつもとちがう。ライトをつけて登っているとうことだ。ライトをつけないこのところの登山、時間がかかりすぎる。足元がぐらつくので負荷がかかるのはいいことなのだが、時間がない。忙しい。だから今日はライトをつけて登る。

 さて、山頂。おっと、家を出てから30分。ライトをつければ、空身(からみ)で登ったのと同じ時間。よーし、こうなりゃ、もしかしたらライトをつけていれば下りは走って降りれるかも・・・。と思い、朝のくだりと同じように走れる場所では走ることにした。

 「コッキ、コッキ」と丸太が背中で揺れる。背負子の鉄にあたり「コッキ、コッキ」と夜の金華山にこだまする。そして、ドタドタドタという足音をたて、よるの金華山を駆け下った。

 ・・・と、そのとき突然、前方5mくらいの暗闇から太った丸っこい中型犬の大きさの生き物が「ガッサーーァ」と草むらの中から飛び出てきた。「キャー、なんじゃこりゃーぁ~~。あ~、あ~、あ~」「こっちくんなぁ~」。草から飛び出た巨大な生命体は草の中を「ガッサ、ガッサ」あちへ、こちへ移動する。私は「ほー」だとか「あー」だとかいってそいつがこちに来ないことを祈った。たぶん、猪だ。あの残像からすればカモシカのようだけれど、金華山にいるわけない。猪は猪のエサのミミズをほったあとが時々みられるから、きっとそうだ。たぶん、今日は岐阜長良鵜飼の最終日。花火がバンバンあがたから、猪もビビッて山の裏側に回ってきたのだろう。野生との遭遇・・・。犬より怖い・・・。

 ところで、i猪より怖い極め付けの生物にあった。10時5分に家をでて、11時10分に家にもどったが、あのアメリカン・オバハン、行きも帰りも見つかった。同じ犬を連れて・・・。しかも、目撃地点は70mくらいしか離れていない。まさか、この一時間の移動距離は70mか?いやそんなことはあるまい。きっとぐるぐる同じところを回っているのだろう。すごい縄張り意識だ。あのアメリカン・オバハン、なかなかやるなぁ~。

川本喜八郎 人形美術館

74fb68b4.jpg ♪今日は吉原、堀の内♪という歌が昔やっていた「ひょうきん族」のたけちゃんマンのテーマにあった。そんな感じなのか!?♪今日は乗鞍、飯田♪ということで、別の竹ちゃんマンは乗鞍から帰った翌日、飯田にある「川本喜八郎 人形美術館」に行ってきた。川本喜八郎という人物は誰か?そう、昔(僕が高校生のとき)NHKでやていた「人形劇 三国志」の人形制作を担当していた人だ。

 高校時代、あの人形劇三国志が好きで土曜日の6時からNHKに張り付いていた。ちょうど、カンフー熱にうなされていたころだ。同じ中国。カンフーを理解するためには中国の歴史も理解せねば・・・。そんな感じだ。

 しかし、出てくる登場人物の言動や行動が、たかが人形劇なのに、その後の僕の生き方の規範になっていったものも少なくないかも・・・。とくに趙雲が好きだなぁ~。それがきっかけとなり、兄貴がもっていた漫画三国志や、吉川英治の三国志など、その手の本を読みあさったこともある。

 ところで、いろんな理由から7年前にスカパーを見るようになった。限られたチャンネルを厳選して・・・。ところが、今年の1月からスカパーの「時代劇チャンネル」で「三国志」を放映するようになった。是非、見たい・・・。それで「時代劇チャンネル」に加入して4月の終了まで見続けた。すると、その後、また川本喜八郎の「人形劇 平家物語」を放映があった。当初はぜんぜん期待していなかったが、興味本位で見つづけたら、気づけばどっぷりはまり込んだ。そこで、インターネットで平家物語周辺の歴史をしらべた。その過程での出来事。最近、長野県飯田に「川本喜八郎 人形美術館」というのが開館して、あの「三国志」「平家物語」の実物人形を見れるらしい。

 それで、今日時間をつくりでかけた。約1時間半。今日は三国志の1話から23話までの登場人物を集めたとのこと。ちょうど、月曜日から、再び三国志が放映されて、懲りずにまた見ているが、昨日見た人物(人形)を実物で見たという満足感はあった・・・。しかし、いろいろ思うところがあった・・・。誰が見ているわからないブログ。つまらんコメントをして、ブログが炎上したらこまるので、それは心にしまておくことにしよう。

いつもの悪い癖

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 昨夜仕事を終えてそのまま乗鞍に直行。

 私には変な習慣がいくつかあると思うが、またしてもその習慣の一つで自らを窮地に追い込んでしまった。話はこうだ。

 職場をでるとき、往復250キロくらいを見積もって、車の燃料メーターを見た。見ると、あと200キロ、がんばれば250すれすれか?と思った。もちろん、給油していったほうがいいに決まっている。しかし、ガソリンスタンドは乗鞍とは逆に3キロ行ったところだ。私は、250キロすれすれで帰ってくることにかけて、ガソリンスタンドに行かなかった。確かに、手持ちのお金が数千円だということもあったのかもしれない・・・。

 さて、職場を8時半にでて、まぁ二時間を見積もっても10時半。もちろん宿があるわけではないので、そんなに早くについたところで、いつも夜更かしの私は寝ることができない。じゃぁしゃーない。高速は使わず、下道で行くか!

 美濃⇒郡上八幡⇒明宝、順調、順調。しかし、清見と高山の間ぐらいで給油ランプが一瞬点灯。おーーー、早いじゃないか!まぁいい。高山は年に何度も通っている。あたまの中に24時間やっているセルフのスタンドが高山市の入り口にあった。私は口笛気分である。さすが、高山通っ!高山ラーメンだいぶ詳しくなったよぉっ!

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 しかし、これが運の尽き。めぼしをつけてたスタンドがクローズ。10時くらいなのにぃ・・・。えへへ、まだいいや。野性の感が私にはある!?高山を縦断する国道41号線。トラックの往来もあるし、名古屋と富山の幹線である。しかも、高山市。このあたりじゃ、一番大きな町だ。ガソリンスタンドの一つくらい開いているさ。でも、高いだろうから2000円くらいにしておこうかなぁ。そんな希望をいだいて、41号線にはいったら北上し、スタンドを探した。ない!ない、ない!全部閉店だ。なぜだ・・・。

 私はとうとう岐路に立つ、乗鞍への曲がり角。私の覚えでは、まぁ、紅葉・スキーいろいろ車どおりもあるだろうから、必ず乗鞍へいく途中にスタンドはあるはず。私は東へ進路をとった。世の中合理的に出来ているはず、金が儲かるところにはちゃんとスタンドが出来ている。ただし、金は高いが・・・。よーし、単価が高い分3000円くらい入れないと戻ってこれないなぁ~。私は行きかう車が一台もない中、暗闇の中を車を飛ばした。

 5分経過。スタンドなんかはありそうにない。なぜなら車が通らない。つまり、金の入る道ではなかった。私は判断した。いかん、引き返そう。41号線に出るんだ。私は41号線に引き返した。

 41号線に出た。今度は南下だ。来た道にはスタンドはなかった。だいぶ戻るなぁ~。でも必ずある。だって、幹線なんだもん。ほら、あったじゃないか、暗闇にコウコウと光るデカイ看板。ラッキー、やっぱり・・・。とおもった矢先、それがサラ金の看板だった。いろいろこの幹線沿いには、一瞬、ドキッ とさせる看板があるが、そのほとんどはサラ金だ。恐るべし、高山。そんなことを考えている間に、とうとう私は高山の郊外を抜け出し、また暗闇の中。やばーぃ、今夜は路側帯で一泊かぁ・・・。いかん、いかん、そんなことでは朝の山を撮影できない。なんとしても今日、あの駐車場に行き着きたい。・・・。・・・。

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 只今10時40分。私は最終手段に出た。高山には「教え子」がいる。結構厳しく指導した彼がいる。しかし・・・。こんな遅くに・・・。・・・。えーい、背に腹はかえられない。彼を携帯の電話帳で検索し、電話をかける。「プルルルル」一回呼び出し音。その呼び出し音で私はわれに帰った。何をやっているんだ、彼が寝ていたら悪いじゃないか。私は電話を切った。メールをいれて「おきてるかなぁ、起きてたら返信ください」そうやってメールをうとうと、再度、彼を検索した。彼へのメール作成画面になった。ところが、あせりのあまり、文字入力したかったのだが、送信ボタンを押してしまった。あーーーー、あーーー。まってぇーーー。キャンセルできない。彼に空メールを送ってしまった。いかん、いかん、ゴメン!ってメールしなきゃ、と中年オヤジが携帯をいじっていたら、着信あり。

 「お疲れさまです。おしさしぶりっすっ」彼らの電話だ。私は自分が窮地に陥っていることを伝え、アドバイスをもらおうと思った。「解りました。しらべてまた電話します」親切な彼はそういって電話を切った。「ふー、やれやれ。これでなんとか今晩現地につけそうだ。そうだ、明日の朝飯と昼飯のこと考えなきゃ」・・・。彼から電話があった「・・・一軒だけあります。そこまで行きにくいので、僕が迎えにいきます。いま先生いるところから北にちょっと行くとファミリーマートがあるのでそこで待っててください」。すまんのぉーーー。

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  私は一足早くファミリーマートについた。そして朝飯と昼飯のオニギリを買うことにしレジにいった。すると電話がなった。「先生、いまつきました。どこにいますか?」「いまコンビに入っている」「あー、いまレジですね。みえました。何してんですか!早くしてください。そこのスタンド11時までなんです」只今10時53分。私はヒドク叱られた・・・。

 しかし、彼の助けのおかげで閉店ギリギリ滑り込みセーフ。彼のおかげで私は仕事を達成することができた。ありがとう! 

乗鞍にきました

1c0f5f4b.jpgいまとんだハプニングを乗り越えて高山市の乗鞍麓にきました。もちろん仕事。紅葉前の映像と朝の鳥のさえずり記録したくて。山登り兼ねた仕事。なんだか仕事か趣味だか分かりません。いまいるところ七月きたとき朝熊の通り道と聞いた高山スキー場駐車場。怖くはあるけど水と便所あり。車の中でもねることにした。さて寝るか。

ついにその日がやってきた!

adbc93fe.jpg 季節も涼しくなり、私の頭も冷えた。・・・のか?冷静になって考えると丸太を背負っての夜登山はいかにも怪しい。しかも、今日は作業着屋で買ったNASAが開発したという新素材の長袖シャツを試すことにしてた。悪いことにシャツの色は黒だ。そして下は、今日は涼しいので、唯一の黒のトレッキングパンツを履いて行こうかと思ったが、冷静な頭で考えると私は変態だ。わざと暗闇に隠れる全身黒。しかも、丸太を背負い。そして、カメラなんぞを持って・・・。これは変質者に間違えられる(それでも丸太は理解できないとおもうが)。そこで今日は冷静頭で考えた。結論!少し寒いけれど長袖シャツを試したいから、下は白いハーフパンツでわざと夜でも目立つ格好で我慢しよう。暗闇にまぎれたいわけではないという主張を服でするのだ!・・・それでも変人には変わりない。

 ところで、今日、夜登山、丸太が一番怪しいと職場で思い、例えば、なにか箱状の重りがないか探してみた。20リットルのポリタンクがあった。しかし、ポリタンは満タンにしないと、水が背中でゆれてバランスを崩す。だから満タン20キロでないとポリタンは使えない。初心者の私には20キロの重りはまだ早い・・・。結局、今日も丸太になった。

 でもいいのだ。家から出て山に入るまでの間に誰にも見つからなければ。そう思い家の扉を閉めてエレベータに向かった。するとエレベータは最上階で止まっていた。「やばい!」もしもエレベータで人で人にあったら、もうこのマンションには住めない。そこで、階段で降りていくことにした。そんな気を使いながら山の中に入っていた。

一時間後

 一匹のオバボタルを写真に写し、いい気分で下山してきた。山からでて、日中友好庭園を横切り、あの角を曲がれば家につく。おっ、なにか動く影。人か?私もその角に追いつきまがったら、いつものワンコの散歩おばはんだった。余談だが、そのオバハンかなりアメリカンサイズである。彼女どうやらマンションの隣で犬を3・4匹かっているようで、私の出勤時も、夜のランニング時にもいつも犬をつれ散歩をしている(というか、彼女の自分の縄張りの見回りをしているようにしかみえないのだが)。そんな彼女、散歩の量と体型とには因果関係がないということを教えてくれる希少なオバハンである。そんなことはどうでもいい。新参者の我々マンション住民に対して、古参のオバハンはまだ我々を受け入れていないようで、いつもブスッーっとして思い体を後ろにそらしながら、のっし、のっしと朝の長良川・夜の長良川を闊歩する。まぁいいや、あのオバハンに見つかっても、俺に職務質問することはないだろう。

 と思った矢先、そのオバハンと交差するように黒い背広をきたサラリーマンが目の前20mを横切った。ちょうど、黒い影はマンションに吸い込まれる。おー、ヤバイ!とうとうマンション住民に見つかったか、エレベータに一緒にならなければいいが。と思いながらエレベータに向かう。ところが、さっきの黒い影は見当たらない。おー、ラッキー。あの人はどこかにいったのか?と思った瞬間、僕が通ってきたとは別のドアが開く音がした。音のした右側を見るとあのサラリーマンである。あー、もう観念!見つかった。あとは彼が見て見ぬフリをしてくれるのを願うばかり。ここに住んで3年たつが、マンションにすむ叔父さんに話しかけられたのは、買い物袋にネギを入れてエレベータをまっていたら、酔っ払った最上階の叔父さんが僕の買い物袋をみて、「テニスですか?」とたずねてきた。もちろん私はストレートに「いえ、ネギです」と応答。たしかにTシャツとハーフパンツだったのでスポーツしてきた姿見見いえる。しかし、オッサン、ネギをラケットと見間違えるようじゃぁ、こんばんは酒に飲まれてるねぇ?そんなことが一回あっただけ。

 彼が近づいてきた。おー、あの顔みたことある。息をとめて彼を見ぬフリをしていた。彼が1mの距離に近づきエレベータの前に立ち止まった。そして「これはなんですか」と背中の丸太を「突っつきながら」僕に聞いてきた。がーん、やっぱり俺は透明人間になれなかったか・・・。「えっ、えっ、とぅ、とっレーニングです・・・。」いかんいかん。これじゃーわからん、あまりにも唐突だ。そして言葉を継いだ「えー、10月の下旬、ヒマラヤに行くのでそのためのトレーニングです。昼間は仕事で山に登っていられないので、夜に登山しています」「ほぉー、ヒマラヤのどこ?」「エベレストの氷河です」「氷河って最近小さくなっているっていってるけど・・・」「あーー、それの調査に行くんです」などとエレベータの中で盛り上がり、5Fの彼は私よりも先に降りるが、「おやすみなさい。がんばって」と言葉をかけられた。こんな強面の私、しかも怪しい格好をしている私に、よく叔父さんはなしかけてくれた。ありがとうございます。

 そして私は想像する。
 あの叔父さん、あれから玄関の扉を開ける。すると奥さんが「お帰りなさい」と声をかける。「おい、このマンションの坊主頭の中年をみたことあるか」「ええ、ありますけど、その人が、なにか」「あいつ、こんどヒマラヤに行くからって、丸太担いで夜やまに登っているんだって・・・わっはっはぁー」などと、彼は革靴のヒモを解きながら奥さんに話しかける。そして私は喜ぶ。あー、この変態も一家団欒の話題提供で同じ屋根の下に暮らすサラリーマン家庭のなにか役に立ったのかも。

 ・・・しかし・・・。この妄想力のほうが、今日の私の姿よりも、頭がイカレていることを物語るのかもしれない。

う、うっ・・・。知らんかった

 エベレスト周辺での調査。標高5000-6000での作業。この季節雪が降っても積もることはないし、晴天率も高いし・・・。そんなことを聞いていた。ところが、出発にあたりいろいろ調べていると、「エベレストベースキャンプ:対象地」の天気予報のホームページがみつかり新たな事実を発見。http://www.theweathernetwork.com/weather/NPXX0004。最高気温が氷点下、最低気温がー10度前後。これじゃスキー場、ほとんど冬山じゃないか!
 
 フリース、短パン、トレッキングシューズで山を歩く外国人に時々あうことがあるが、今回、そんな格好を考えていたが、とんでもない。

 しかも、「地球の歩き方」を見ていたら4人のうち1人は高山病で途中下山。残りの半分はいったん高山病のため下山して再トライでやっと行き着く、そんな厳しい場所。さらに、一年に一人くらいの日本人の死亡事故(高山病)がおきているらしい。こいつは、えれぇ~いことだ(大変なことだ)。

 しかし、わたくし、条件が厳しくなればなるほど燃えてくる!!!何をどうしていいのか分らないけれど残り20日くらいの時間を少しでも有意義に使おうと思う。

出発までカウントダウン20日。

さらば オバボタル

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 森林調査でここ数日、夜の金華山トレーニングはできなかった。今日、数日振りにトライ。10キロの丸太に2キロのペットボトルを背負って、今日もいつものコース「馬の背」登山道。空身のときは心臓破りの坂道もカモシカ(?)のように駆け上がることはできたが、12キロの荷物、しかも夜、無灯火で登山となると慎重になる。足の先に全神経を集中させているけれど、足を踏み外しそうになりバランスを崩すと体制を立ちなおすために余分な筋肉をつかって、しんどい・・・。しかし、半年前にいまより8キロ太っていたことを考えれば、半年前に4キロの荷物を背負って山登りしているのといまのは同じ感覚なハズ!こんなことで泣き言いっててはダメだーーー!と自分を鼓舞して心臓破りの坂を上っていく。

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 そんなしんどい山登りも、帰り道の「オバボタル」の闇夜に埋もれそうな淡い光が慰めになり、ここ2日は夜の金華山でホタルを眺めてかえったものだ。さて、今日もいるかなぁ~。ところがいない。どこにもいない。
 そういえば、今日から黒の上着を着だした高校生が急に増えたなぁ。そういえば「セミの自然誌」という本で、セミは温度と湿度で鳴ける条件が決まっているから、クマゼミとアブラゼミとは鳴く時間帯がことなるというようなことが書いてあった。それと同じように、今日の気象条件ではオバボタルは光らないのかなぁ・・・。いやいや、急激な寒さで恐竜の絶滅のようにオバボタルの世界で流行病(はやりやまい)でバタバタと絶滅してしまったのかなぁ・・・。いやいや、きっと皆さなぎになったのだろう・・・。いやいや・・・。そんなことを考えていたら、家に着いた。結局今日はホタルに会えなかったが、今日もホタルに結局慰められた。

 さらば、オバボタル!楽しい一夜をありがとう。

yakei