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曲輪

曲輪 今日、久しぶりに打ち合わせもアポもない一日だった。仕事の資料を家に置き忘れたので午後から代休をもらい早々と帰った。仕事をする前に金華山に登ってきた。
金華山馬の背登山道で、実はひそかに楽しんでいる場所がある。土器や瓦の発見場所ではない。途中に石垣のあとがあるが、それでもない。不思議なポイントがありそれが気になっている。なにが不思議なポイントかというと、写真のようにちょっと平坦な地があると思えないでもないポイントがある。山の中で棚田のように平坦になっている場所があるのは、いろんな理由がありえようから、とりだててそれだけで不思議というわけではないが、不思議なのはその棚田のように平坦になっているところに、河原の石がちらほらあることだ。金華山は古いチャートの岩盤でできていて、ボロボロと角のある礫ばかりであるのだが、山の中に角の丸い明らかに河原の石があるのだ。

 私はそれは曲輪(くるわ)といわれる”防御陣地・建造物を建てる敷地・兵の駐屯施設として、城郭の最重要施設”ではないだろうかとにらんでいる。曲輪は江戸時代になると丸といわれるようになったらしいが・・・。つまり、本丸、二の丸、三の丸というような城郭の重要拠点。防衛の要。ちょっとがけ下を見るとさらに棚田上の3・4人が駐屯できるような平らなところがある・・・。こんど教育委員会に聞いてみようと思う。

土器1 ところで、今日は岐阜では雪が降った。こんな雪の日に金華山に登っている人もいまいとおもったが、一人だけすれ違った。まぁしかし、人が少ないことは事実だ。だから、いつもの土器発見現場で入念に地面を見ることができる。よく探したら、またまた発見!

土器2 前回拾った土器の片割れかも・・・。

どうなることやら

 今日、職場の事務局の課長から「・・・ところで、来年度もヒマラヤの話がある可能性はどうなんですか?」と聞かれた。あまりに唐突で、ひそかに動いていたのに、事務局からそんな指摘を受け、ドッキリ。ええ、まぁ・・・。・・・でも時間割が・・・。もうタジタジ。今日、丁度、声がかかっている頃の時間割で自分の担当している授業をその期間空けられそうな目処が立ったころだったが、これからの展開どうなることか。気をもんでいる。

 どうなるにしても、備え、備えということで、今日、4日くらいぶりに12キロ走った。昨日の雪でまるで冷凍庫にいるような寒さだったが、そんなところで泣き言いっていたら、あるかわからぬ本番で苦労する!そう思って雪残る長良川沿いの道を夜10時から11時まで走ってきた。

 登山用タイツ+ハーフパンツ、登山用長袖+980円ヤッケ。そして軍手。これだけの薄着だけれど、どうやら風さえ吹いていなければなんとか耐えられる寒さ。2980円の靴も絶好調。バームも飲んで体脂肪も燃えることだろう。4月中旬出発の次回のヒマラヤ(僕がいけるかどうかはわからない)、体だけは作っておこう。明日は、ちょっと水泳にチャレンジしてみようと思う。

初めての体験

 今年の5月の初旬に長良川周辺で「アドベンチャー・レース」というのが開催されるらしい。郡上から美濃までラフトで下り、上陸後は美濃の山でオリエンテーリングをして、オリエンテーリング終了後はマウンテンバイクで郡上まで戻るというレース。今日はその主催者が学校近辺の山のトレイル候補地の下見に来た。そして、それにお付き合いした。
 昨日の雪で、積雪5センチくらいの職場周辺の山を、あるときは登山道、あるときは獣道、あるときは藪の中をあるき、2時間くらい雪の山をさまよった。ここちよいハイキングで(今日は晴れであるくのが気持ちいい感じ)昼過ぎに家に戻る。

 夜には近所の銭湯に行ってきた。最近、筋肉痛を防ぐために低周波治療器(肩こりを治す電動器具)をつかって効果があることから、近所の銭湯の「電気風呂」に入ろうとおもったためである。ところがこの電気風呂、ばあちゃんの家の前にあった銭湯にも電気風呂があったが、手を浴槽につっこむと「ブルルルル」とする感触(まぁ感電なんだと思うが)が怖くて子供の頃、入れなかった。大学生で下宿をし近所の銭湯に通うもののこれまた「ブルルルル」が怖くて近寄れなかった。まぁ、あれは神経が鈍くなった年寄り用の風呂なのだと・・・。そう思うことにしていた。

 ところが、最近、筋肉をほぐすのに電気を使って効果をえていることから、今日は勇気を振り絞って電気風呂にトライ!

 なんのことはなかった。我慢の範囲内。これまでの41年間はいったいなんだったのか!?悔しいので、電気風呂⇒水風呂⇒電気風呂と風呂で体を酷使した。
古城山

有言実行

 火・水・木と卒論の発表会があった。今日で終わった。いろいろ思うところが多かった今回の卒論。きっと今年は指導生が一人だったから落ち着いた視点で見ることが出来たのではないだろうか。
 いずれにしても今日で一段落。今晩から走りだすことにした。なんといっても靴を新調した。山のぼり⇒ロードのこともあり、高い靴はやめ、安い靴を探していたが、近所の靴屋で2980円という靴があった。そいつを履いてはじめてのラン。
 2980円、思えば安い。仮に10回履いて壊れても、一回あたりの費用が298円。いま自分の車が燃費8~9キロだから、軽油一リットル120円としたら20キロ走ったくらいと同額。つまり10回ハシって靴が壊れたところで、普段何気にのっている車のことを考えたら、靴は安いものだ!
 確かに値打ちだったからだろうか、それとも寒くて足の裏の感覚がおかしくなっている生だろうか、ソールの厚みが右のほうが厚いようなきがした・・・。しかし、たかだか12キロのランニング。ソールの厚みが違おうが走りとおせるはず!確かに走りとおせた。なんたって、フルマラソンを当面の目標にしているから。なるべく時間をつくってこれからも走ることにしよう。(今、低周波治療器で筋肉をほぐし中)

東京マラソンで思うこと

 昨日東京マラソンがあったらしい。この時期忙しいのでその手の情報は全く知らなかった。そしてびっくりした。自分が臆病だというこにも気づいた。
 参加者の97%がフルマラソンを走りきった・・・。これが驚きだ。3万人走って97%がゴール。ウググググ・・・。これまでハーフマラソンに参加して、一月ぐらい膝通で苦しんだことや、日々のランニングで関節や筋肉が痛むとのことを考えるととても今の自分ではフルマラソンは無理。フルマラソンに出る人なんて特殊な人たちなんだと思っていた。
 ところが、宮崎県知事完走。まぁ、彼はマラソン好きだから完走しても自分は負けた気はしなかった。忙しい公務の間によくトレーニングする時間があるなぁ~と思うくらい。ところが、あの国会議員の鈴木宗男氏の4時間を切り完走したのは驚きだ。あの歳で・・・。僕はハーフで1時間42分だった。だからその2倍+αをすれば、仮に走れたとしても4時間で走れるか怪しい。・・・凄い・・・。でも記事を読むと彼はすでにフルマラソンに8回出場しているというではないか。それを聞いて、まぁ負けた気はしなかった。しかし、あのお笑い芸人の「にしおかすみこ」が完走、それも宮崎県知事とあまり変わらないタイムには驚きだ。完敗。敗北感で一杯だった。
 と同時に、そうか、同じ人間だ。97%が完走するのだから、その気になりさえすれば、自分だって・・・。そう思えてきた。よし、ひとつ記念に今年中にフルマラソンにチャレンジしてみようと、昨日思った。

 でも、僕には僕の美学がある。ぶっつけ本番はなし。50キロくらい走れるようになって、フルマラソンを走れる確信を得てから出るのだ!背伸びをした状態で本番にノリと勢いで参加するのは、結果的に走れたとしても、それは僕の美学に反する。

 明日、卒論生の発表がある。明後日からは比較的時間がとりやすい。ようし、先日の登山トレーニングで壊れたジョギングシューズの代わりの靴を入手して、ランニングを再開しよう(登山はまだつづけている。昨日も登った。またまた、山頂直下で小さな瓦のカケラを拾った)

感謝「押しかけ授業」

ウグイス2 僕の高校時代の地理の先生は大の山好きで、授業でやったことは記憶にないが、彼が「氷河地形」を話すときの異常な熱意で、そのもののイメージができなかったが、「モレーン」「エンドモレーン」という言葉だけは20年以上経つ今でも覚えている。でも今回ヒマラヤにいって、それらがどのようなものかは体感した。また、彼が高山病になるとどうなるか?についても熱く語っていた(いまから思うとかなり脱線授業だとおもうが・・・)。
ウグイス3
 さて、もしも僕がいま宇宙人にあったら、次の日には手当たり次第、会う人、会う人「僕は昨日宇宙人にあってさぁ~」なんて話しまくるだろう。そう、僕も最近ヒマラヤにいった。そこで見てきたことを話したくて、話したくて・・・。しかも、僕の給料は県から出ている。なんとか、県民に還元できないものか・・・。そんなことを考えていたので、現代の高校生に昔の僕を重ねて、「モレーン」についての話、ヒマラヤについての話、温暖化についての話・・・。多感な若き星達に何かのキッカケになればと、僕の見てきた世界を共有してほしくて、土曜日、現在高校の先生をしている大学時代の先輩にお願いし、近所の高校へ「押しかけ授業」をしてきた。

ウグイス1 いつも教えることのプロフェッショナルになりたいと思って、物語を考えているのだが、今日は、ちょっと自己紹介でアドネラリンが出すぎて、持ち時間の一時間半を三十分超過してしまった。そのため考えていた物語どおりというわけにはいかなかったが、有意義で楽しい時間を過ごすことができた。

ホモセピエンス・パタゴニアン

face ネパールにいったとき、カトマンズの登山道具での物価は日本並みだった。いろんな国情の国からきているのに、よく買うことができるものだと思った。日本で目出帽を買い忘れ現地調達をと思ったが、値段が高いので我慢することにした。
その後、カトマンズからエベレスト街道に飛び、ナムチェバザールに降り立った。ナムチェバザールでも登山道具屋は沢山あった。フリースの手袋とフリースの目出帽を買った。フリースの目出帽は「パタゴニア」製だ。値段は700円。めちゃくちゃ安いと感じた。結局使わずにすんだが、暖かいので、たまの原付通勤で使っている。また先週・先々週の乗鞍でも必需品であり(先々週は持っていかなかったが)私はよい買い物をしたと喜んでいる。この喜びに拍車をかける事実を先週の乗鞍で発見した。

fleace 上の写真のパタゴニアのロゴと、他に持っているパタゴニア製品のロゴとを比べると、目出帽のロゴの山の形が違う、色の順番も違う。つまりニセモノ。そりゃ安いわけだ。でも、逆にレアなものを手にした満足感がある。そんな話を近くにいた人に話したら(彼らもホモサピエンス・パタゴニアン)、こんな話を聞いた。知り合いの一人がネパールで「ノースフェースとパタゴニアのリバーシブル」のジャケットを発見したので「買い」だと思ってお土産に買ってきたとのこと。確かにお土産になる。平地での服は山での服とは違って、機能はとりだてて必要ないから、このお土産は僕も欲しくなった。もし、次回ネパールに行くことがあれば是非捜してこようと思う。

vest 

乗鞍雪崩講習で思ったこと その1

 先週の乗鞍での雪崩講習会。全員で20名くらいの参加。私のような立場での参加もいるにはいるが、なかにはイマドキの男女もいた。そんななか、年のころは20代前半の女性が言った、自己紹介の言葉が印象に残る。

 私の家は、乗鞍でペンションを営んでいます。だから私は乗鞍でいつも遊んできました。最近、外から来たたくさんの人が、バックカントリー(スキー場を離れて山に登って新雪を滑る)で山に行きだして、いいなぁと思ってます。私も行きたいと思うけど、地元にいると「山は、熊が出る、だとか、雪崩に巻き込まれる」だとか悪い話ばかりです。今回の研修で雪崩に対する正しい知識を身につけて、安全に山にいける技術をマスターし私もバックカントリースキーができるようになりたい。そう思ってこの研修に参加しました。彼女は大体こんなことを行った。

 これを聞いて、少々感動した。後で知ることになるが、最近は冬山のトレーニングを積んでいるわけではない、普通の人たちが、どんどん、雪を求めて冬山に入っている。イケイケ的なノリで・・・。そんな中の彼女の言葉。

 で一方、スキーから思いを離して持続的社会だとか宗教・文化・文明というのに思いが行った。いままで迷信だとか、言い伝えだとか、およそ科学的には考えられないような話が伝わり、人は事前に危険から遠ざかってきた。そのおかげで、限界に到達する前に手が打たれ、安全が担保され、人類100万年の歴史が成り立ってきたのだと思う。

 ところが、西洋文明の中で生まれた「科学」というか、合理主義というか、のおかげで、これまで迷信で近づかなかった危険な領域に安全に踏み込む術を知り、危険にギリギリまで近づくようになった。そして想定外のちょっとした出来事が事故につながる。つまり危険と裏腹に人は生活を送るようになった。これは人類存亡の危機をはらむ考え方ではないかと思う。

 あまり科学に拘らないほうが・・・、と思ったりもするが、科学の前進に一役買うのが私の仕事。

 僕は限界にいつもチャレンジしたい。無駄に見えるものを排除し目的を絞って特攻したい。けれど、一見無用に見えるものも、目的が異なれば必須のこともあるだろう。でも僕はそれを排除し、目的に突入しようとする・・・。だから取り返しの付かない失敗も多い。本当は「適度」「適当」「緩く」「流され」そのときのベストの選択がよいのだろうけど・・・。
 僕は、社会は「怖きものには近づかない」迷信を崇拝する一方で、個人では「怖きものを分析・克服し、怖きものへの限界まで近づきたい」と思っている。われながらどうしようもないヤツだと思わないこともない。この矛盾と揺らぎにもまれながら生きていくのが人生の面白さということか、といまのところは思うようにしている。

彼女の自己紹介に感動し、それを冬山で反芻していたら、思わぬことに思いがいった。2008年2月7日 乗鞍にて。
 

冬のち春

 先週・先々週、極寒の乗鞍高原に行ってきた。寒がりの私にはもうたまらない寒さ・・・。冬は確かにそこにあった。

 けれど、昨晩の金華山、そして今日の職場のかおり、風呂の窓を開けたときに流れ込んできた風。どれもこれも、あの春の冷たさと暖かさが同居する潤った空気の匂い。昨日はカキ氷機で氷が削られカップに氷が積もっていくような勢いで、ここ岐阜の大地にも雪がつもった。ところが一転して24時間もたたないうちに春の空気。

 どうやら乗鞍で作った久しぶりの霜焼け。春なのに・・・春なのに、足の小指が痒い・・・。

 しかし、なんとかしてこの冬のうちにアイゼントレーニングとピッケルトレーニング、雪洞掘りの経験をつみたいものだ。

東京都庁からの夕暮れ

 雪崩講習会を21:00に終え、その後の懇親会に参加し23時に松本に向かった。インターネットから宿泊を予約していた宿に向かった。一泊3600円。別にお金がないわけではないが、私は安宿が好きだ。「あたり」か「はずれ」にドキドキしながら宿に向かう、あの感じが大好きなのだ。しかもこの宿、B&Bで興味をそそった。B&BとはBed and Breakfastということで、ベッドと朝食を提供する宿のこと。この宿、昨年できたビジネスホテルできれいで快適だった。高い宿を取ったところで、目をつぶって寝ている時間が一番多いのだ。これからも安宿を探していこう。

 松本駅周辺からみるアルプスの山々はどことなく、カトマンズに似ていた・・・。

 東京では東京都から呼ばれて会議に出席。今回の出張のメインのイベントだ。しかし、その会議に出席するだけではせっかくの東京行きがもったいない、午前中にGPSの販売とソフト開発にかかわる会社を訪問し、いろいろ日ごろの疑問を解決し、その足で、KO大学により、昼から東京都庁に入った。
 東京都庁で3時間の会議を終え、エレベータの乗り口での景色。なんと、富士山がきれいで夕暮れがきれいであったことか。
都庁夜景

 次の日、文献探しで東京の図書館めぐりをしようと思っていたので、夕方の時間を東京で過ごすことに。かつて勤めていた会社の同期・先輩が時間を作ってくれ20:30まで新橋ですごす。その後、KOの福井先生から「会いましょう」というメールをもらい、目黒のサウナで(今日は寒いからサウナで・・・と)、軽く「打ち合わせ」をした。サウナで福井先生と話しているとその目の前に「原田泰造」さん(NHK大河ドラマの大久保利通役)がいた。

 福井先生と23:00くらいまでサウナで過ごし、その晩はサウナ泊。一泊結局3200円。サウナから出て目黒駅まで歩いていると、若い女性と連れだった「ブラザートム」(世界不思議発見で時々でている)とすれ違った。

 最近は、土器片・瓦片といい、なんだか普段とは別物をよく発見する。