今日は卒業生の地元の森林組合に呼ばれ、朝、鹿児島を発ち福岡県の八女に行ってきた。森林組合に呼ばれたのは、組合で「GPSやGIS」の導入を考えているものの、いったいそれらがどんなものか良く分らないので、勉強したいということだった。そこで、「GISとはどんなものか(概要・用途と機能・歴史)」「GPSをつかった岐阜県の事例」「GPSの原理と正しい使い方」について話してきた。
行きと帰りは送迎してもらえた上に、道中、林業の話をしていただきながら現地の生産拠点・販売拠点などを見せてもらえた。この手のことは専門的にはあまりよく知らないため、せっかくの現地視察もピンボケな質問をしてしまったりしたのではと心配する。
ただ、自分の興味に合致した情報があった。「総合商社」が日本の木材を物色し始めたということだ。日本の合板工場などへ流す木材の買い付けに、これまで日本の木材に関心を示してなかった総合商社が未曾有関心をいだいているとのこと。岐阜ではそんな話は聞いたことはなかった(丸太ではなく、山そのものという話は聞いたことがあったが)。先方がいうには、日本の合板工場に木材をいれるラインを確保したら、中国への輸出を考えているらしいと・・・。
多くの日本林業にかかわる業者や組織は、あの手この手で阻止したいと思うだろう。多くの保守的な林業人は「商社が入ってくると日本の国土はめちゃくちゃに荒れる」などという理由をいいながら。外部からの新規参入を拒否して、これまでどおりの生活を右肩下がりでも維持したいというのが多くの行政マン・実業界の気持ちでは。でも私は大賛成だ。小さな節穴を通して日本林業の方向付けを考えてきたこれまでの林業人たちも、世界のスタンダードの考えで林業を仕切り直しするのはいまが機会ではないだろうか。そんな気がした。