土曜日は朝 福岡県八女を出て、峠を越えて熊本菊地山鹿にある、私の会社員時代の先輩が経営する林業会社を訪問した。目的は自分の日ごろの研究成果を実業界でつかえる情報にするためにはとうしたらいいのかヒントを得るためだ。先輩を訪ねたのは、先生なんという立場を考えず、形式ばらずに尋ねるためだ
ところで本題に入る前に、この熊本菊地で驚いた2つにふれてみる。一つは、古墳の多さだ。あちこちに古墳がある。もう一つ驚いたのは街の各所に西南の役を記した案内板があったこと。いまから100年以上も前の国内の戦いが、いまでもそれほど大きくクローズアップされているとは・・・。さすが、薩摩地方。
さて、先輩の会社は素材生産とチップ・製材を生業としている会社だ。以前の会社では、木材の輸入を担当し英語も堪能、人脈も豊富。新しい発想で5年前から実家に戻り、家業を継いでいる。
訪問の目的は山の価値を試算するときどのような視点で評価しているかということなのだが、月曜日にいった熊本人吉の会社とはまた別の方法で評価している上、国有林・県有林の入札にも参加しているために、私の知らない見たこともない情報を教えてもらったりした。
先輩の会社では新しい取り組みをしている。竹を何とか商売に出来ないかということ。当初は仲間に「竹~」と笑われていたが、いまでは「ちゃんとビジネスとして成立してきつつある」ということだった。
また、現在新築中の自宅も見せていただいた。チップにする材はまっすぐでない曲がりくねった柱で林業的には価値がない。そこを先輩は逆手にとって形状が不規則なのを生かした家作りをしていた。とても太い柱、梁。完成したらどのような家になるのだろう。九州に来る楽しみがまた一つ増えた。