8月2日は「岐阜シンポジウム」というのが岐阜大学で開かれ、そこで話題提供をしてきた。このシンポジウムについては既にヒマラヤにいる頃に照会があったので、十分事前の時間はあった。だから、実際に発表の資料を作らないにしても「どんな話の流れにして」「何がいま手持ちの資料でないく」・・・などとあれこれ考え、きっと余裕をもってベストな資料ができあがってるだろうから、職場が夏休みにはいっても、毎日、規則正しい生活ができるだろうと思っていた。
ところが、違っていた。8月2日が目前に迫っても、たしかに毎日この講演の発表内容のことを考えてはいるものの、資料をつくるためのモードになれずに、よそ事をしては気を紛らわせ、仙台の出張から帰ってもなかなか腰が上がらない。それで、結局8月2日の午前2時ごろまでかかって、やっと講演の最初から最後までの話の流れと資料(スライド)ができる事態に陥った。ところが、これらの内容と資料では、35分から40分の講演時間をオーバーしそう。でも、なんとか鍋に収まったので、その後就寝。そんな中、8月2日の午前5時半に目が覚める。
大体、いつも発表などの私の資料の作り方は、まずは言いたいことを言いえるように時間を気にせずにスライドを多めにつくり、その後、時間を配慮してスライドを削っていくというやり方をする。
8月2日の寝るときには「あー、スライドがえらく多い」とおもっていた。そのため五時半に目覚めたときに、先ず最初に頭に考えたのは「どのスライドを削ろうか」であった。それを考えていたら、もう寝ていられなくなった。3時間くらいしか眠っていないが・・・。えーーい、起きてしまえ!と再びパソコンに向かう。すると、あー、このスライドが足らない、あれが足らないとまた昨晩のような修羅場になり、気づけばスライドの数が増える。削らないといけないのに・・・。結局、最長編の資料が朝の7時半くらいに出来上がってしまう。いかん削らないと!そこで、9時までかけて、「このスライドを使いたい気持ちはわかるが、今回の話にどうしても重要なことなのか・・・」と自問してスライドの数を激減させる。
ひさしぶりだった。迫る時間(9時家を出る)と仕事の未完成どあいに「ゲロがでそうに」なった。
そして会場に出て、さらに輪をかけて具合がわるくなった。主催者からは「小学生」「中学生」にも分る内容でお願いします、といわれていた。そのために、複雑な物事をシンプルにした。ところが、会場で思わぬ人をお見かけした。日本の京都議定書にからむ森林政策で中心的役割を果たしている、M氏。岐阜県の県職員で森林を担当しているY氏、F氏。(あとでわかったが、私のしている森林域でのリモーセンシングの日本の大御所のA氏)。彼らの顔を発見。さらに、会場には小学生も中学生はいない。いるのは、少数の大学生とオッサンばかり。しかし、そんな専門家のために話を組み立てなおす時間はない。
なんとか、ゲロをはくこともなく仕事は終わった。M氏やF氏からコメントをもらったり、岐阜大学の副学長からコメントを直接いただいたりした。これらから判断すると、どうやら講演は無難に終えることができた。
さて、私の本当の夏休み(?)が8月2日の昼から始まることとなる(催促のある仕事が2つあるが・・・)。とおもった矢先、8月4日に職場に来てみると、まだうまく鳴けてはいないが、夏の終わりを告げるツクツクボウシが鳴き始めた。泣きたい気持ちになった。