イケア

 土曜日神戸にいったついでに「イケア」というインテリアショップにいってきた。スウェーデンから上陸したこの巨大インテリアショップは、これまでのお店の概念を打ち破るものだった。

 まず、巨大であった。一階から入るが、商品は二階に上がらないと見れなく、しかも、二階から一階まで降りてこないと出れない。つまり、買おうが買おまいが、または目当てのおものがあろうが、なかろうが全ての商品の陳列をみないといけない仕組みになっている。

 また、家具屋にありがちな、家具をみているとスーッとやってくる店員もいない。客は入り口で紙と鉛筆をピックアップして、フロアーを回りながら、その紙に欲しいとおもったものの番号を書いていく。小物などは、大きなブルーシートのような安でのシートでできた袋にいれてフロアーをあるく。2Fから1Fと移動しレジの手前にくると、最後の空間である巨大倉庫通ることになる(天井まで10m以上はある)。客はここで紙に書いた番号の家具の在庫を取り上げ、台車に乗せてレジに進む。

 このイケアの家具はほとんどは自らが組み立てるタイプの家具だ。この店屋の宣伝によれば、お客が家具を自分で組み立てることでコストを抑えているのだそうだ。

 とまぁ、初めて体験した感じのショップだった。

 しかし、なぜスウェーデンだろう。・・・と思いつつ仮説を考えてみた。

 まず、状況証拠から。家具といってもわりとウッディーな家具だ。ツーバイフォーで使われるようなSPF材。たぶん、ホワイトウッドというものだろう。またスチールの家具もあったが、ブリキで薄い。しかし、木もスチールも見るからに貧相なつくりなのだ、これが・・・。クッションなどもワタが少ない。さいきん、テレビのインテリアの話でイケヤの店員がでてきて能書きをたれたりするので、「しっかりした」しかも「おしゃれ」かとおもっていた。後者のおしゃれかどうかは、好みの問題なので、おいておいたとしても、お世辞にもしっかりしたとは言いがたい。
 また、このインテリアショップには、レストラン(カフェテリア形式といっていた、どうやら自分で好きな食べ物をとって個別に清算するセルフサービス形式)やビストロ(この意味はよくわからない)もあり、しきりに「スウェーデン産」を強調していた。もちろん、スウェーデンの食材コーナーもある。

 以上の少ない情報からこう考えた。すごい間違った妄想力だとおもうが。

 まず、基本的にはスウェーデンを担ぐショップ。世界的な家具メーカーらしいこのイケアというブランドは、もしかしたら、結果的にはスウェーデンの林産加工品を売るのが至上命題(もしくはそこに目をつけて)で設立してきたという経緯があるのではないだろうか。そう思えた。(実際はちがうようだが・・・wiki イケアでしらべた)
 スウェーデンといえば、いま日本でも先方を先進林業国として研修にいっているくらいの林業国だ。しかし、丸太で売っているだけでは林業が儲かるわけがない。国として同じ一本の丸太から、より多くのお金を得るためには、「付加価値」のある家具でうったほうがいい。しかも、ちまちまと、家内制手工業ではなく大量生産の工場で・・・。ところが単に大量生産だと東南アジアや中国の家具と変わりばえなく国際競争力がない。そこで、「デザインがいい」という触れ込みで、単なる大量生産の国の製品以上の魅力を打ち出し・・・。国際社会にうってでてきた。そんな店ではないだろうか。
 モノがあまりいいものに見えなかった。デザインについては判らないが、日本で成功するのだろうか?数年もてばいいという大学生の下宿用の家具としてはちょうどいいが・・・。どんなものだろう。

 さてこの仮説が正しい(?)としたら、日本の林業業界にこれくらいのガッツと冒険をするものがいるだろうか。国もそんなやる気はないし、企業もそんな本腰をいれることはないだろなぁ・・・。

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