目からうろこ。はっとした瞬間

 昨日、朝7時前に家を出て、林野庁で学生の卒論の発表を聞いてもらい、文部省で私のホラ話を聞いてもらい、新宿の会社でCGリモートセンシングの意見を聞き、大手町で近況報告をしてきた。もちろん、卓上スクリーンプロトタイプを持参してだ。

 目からウロコとは大手町にある団体でのこと。電力会社から出資して作られているその団体は日本のエネルギー計画の技術的・システム的なコンサルティングをしている研究所。私は森林資源がどこにどれくらいあって、その森林資源をつかってエネルギーを取り出したら、どうなるのか・・・。そういったことの仕事の一部を一緒にした。研究に関するお金も援助してもらっていた。
 当時やっていた研究が、今回のCGのキッカケのひとつになっている。つまり、共同でやっていた研究から発生した問題だ。いまはそれを発展的にこんなことをしています、と彼に報告し、興奮冷めやらない毎日の楽しみを共有しようとおもったからだ。表現が適当ではないけれど、「あなたは知らないけれど共通の発明品」ですよ、「ほら小さいけれど、手のひらの中で光り輝いている」どうぞ「愛してやってください」的な気持ち・・・。

 ところが、一通り説明して、コメントをもらったが、「それが何の役に立つのかのイメージができない」といわれた。なんだか、楽しみを共有しようと思ったのに、冷水を浴びて、返り討ちにあった感じ。しかし、いやな気分にはならなかった。むしろありがたい言葉だった。
 彼は「ユーザー」の立場、これまでの私の立場は「学者の立場」だし、いままで話を聞いてきたひとも「学者の立場」。しかし、大事なのは、やはり「それを何に使うか、それで自分がどうハッピーになるか」だ。ちょっと、私のスタンスが興奮のあまり盲目的になりすぎていた。この時期にあの人にあっておいて本当によかった。

 はやり大切な人というのは、仲良しクラブの中にあるのではなく「自分を冷静にしてくれる、厳しい意見をスラッといってくれる人」なのだと、改めて思った。うっとうしがられるまで、時々、「顔みにきました」的に話しに行こうと思う。
・・・一方、学生の卒論の話「林業による過疎対策」「ポスト新生産システム」の話のほうに、むしろ、その方は食いついてきて「面白い」「ためになった」といわれた・・・。

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