月別アーカイブ: 2009年2月

謝恩かい?

 ウナルなぁ。卒論の進み具合もそうだが、またあの季節だ。「謝恩会」などという不思議な会のご案内がやってきた。

 謝恩とは恩に感謝するということか?

 学生が教員に対して「謝恩会」を設定してくれる。毎年、毎年、ご案内がくるし、年々大げさになってくる。そして私は毎度毎度、コソコソとその場を避けて雲隠れする。理由は、そもそも謝恩される意味が解せないからだ。

 教育は仕事でやっている。だから仕事に対しての対価は得ている。学生は対価を払って勉強をしている。教育とはそれだけの話ではないか。仕事以上のことを学生にすれば、つまり対価以上のことをすれば、それは恩にきられる義理もあろうが、どれだけ学生に時間を投入しようが、私の中では「範囲内」。恩にきられる義理はない。

 さて、自分が学生のときはどうだったか。あの人いまごろどうしているかなぁと思い出す人もいれば、自分のDNAの一部にまで入り込んでいる人もいる。すべての出会いのおかげで、今の自分がいる。出会ったすべての先生たちに感謝の気持ちは絶えない。けれど、謝恩会などを企画しようなどということは思ったことがない。理由がある。

 もちろん、恩を感じる人がいる。自分の考え方の一部になるほど影響がある人々だ。しかしその恩は、恩を感じるキッカケになった方向性で「成功」することが、最大の恩返しだと思っている。だから謝恩会を開いて「ありがとう」といった次の日からキッパリわすれて歩き出すような、メンタリティーは僕にはない。かわりに、卒業後も常に「頭の中」にあり、「この場合、あの人だったらどうするか」と自問自答の材料にする。卒業してからといって縁は切れていないのだし、切るつもりもない。

 ただ、日々その方向性を精進する。
 
 おそらく、孔子がいった「立身行道、揚名於後世、以顯父母、孝之終也」というのに近い。私はそれを目指したい。これが私の恩の返し方だ。

恩を感じることがあるなら、学生さんたちには、そんなイベントなんかで、ごまかしてほしくない。教員を眼下にして、近づけないくらい活躍する人になってもらいたい。
 一方、恩はあまり感じないがイベントです、ということなら、そんなことにお付き合いしている時間はない。
 
などということで、ノウノウとこんな能書きをたれれば角が立つので、雲隠れするしかない。謝恩会の誘いはまことに苦手だ。

 

方向修正

793d367a.bmp 先日のCGだが、処理を始めてすでに180時間がたった(7.5日)、まだ処理の3分の1も終わっていない。この処理を何百もやろうとしているから、困っている。それで、その処理と同じようなCGが近似的にできあがる(多少品質は下がっても)方法を探っている。その解を見つけるための、豆実験をした。

 昨晩、眠い目をこすりながらコタツで背中を丸めて、出来上がったさまざまな方法で作成した何十枚かのCG画像の(本番のCGよりも小さいから2日かけてつくった)差を検討するための解析処理をした。眠たかったが、あと少しでゴール。あと少しでゴールと思って突き進んで、さぁ出来た!「バンッ!!!」とグラフと画像を表示させた。

 すると、小学生のとき「自信満々の絵を書く会」の審査結果で自分の名前をよばれなかったときのような感覚・・・。がぁ~くぅ~。これじゃぁダメだ・・・。
思わず、腹筋の力が弱まり、背中をまるべて90度以下に維持していた私の体制は、重力にまけて180度に開き。背中から床に、バタン。

 あ~どうしたらいいのだ・・・。これまでの苦労が振り出しだ。確かに技術的な解決はしてきたが、森林のモデリングとCGの整合性で大きな壁に。うーーーん。

 今朝、あまりにもテンションが低くなったため、バイクで風邪を引きそうなくらいからだが弱まっているので車で職場まで来たが、よぉーし、あれがダメならこれでいくか!という新たな豆実験のアイデアが出てきた。負けないぞ!と自分を鼓舞させている。あ~肩も凝った。頭痛によくない。

 だから今日は香港で買ったカンフーの教本(棍棒)とNHKのカンフーDVDを家から持ってきた。さて、運動、運動。だって僕は病気だもん。

頭痛

ヌンチャク ここ一月、割と頭が痛いことがおおい。もともと頭が痛くなることが多いほうだったが(←いわゆる頭痛。悩みがおおいということではない)、この1月の痛さときたら格別だ。まず、頭の痛さ、これまででも最大級。そして、部位も固定せずにあそこがいたいと思ったら、ここが痛くなるというようにドンドン変っていく。しかも、頭痛の日常への影響のしかたもこれまでにはない新しい感覚だ。・・・、そろそろ狂ったか。いや、狂っているのとウッカリ屋なのは生まれつきの病気。・・・そろそろ私にもお迎えが来たか。

インターネットで調べてみた。「頭痛+視力が落ちる+気持ちが悪くなる⇒脳梗塞」ようなことが書いてあるサイトがあった。ちょうど気持ちが悪くなったときに、たまらずホームページを探して発見した情報。これは来たかあぁ。自分が倒れるのは致し方ないにしても、車を運転しているさなかに、逝ってしまったら大いに迷惑をかける。これはいかん。医者に行こう。

それで、水曜日にG大学病院にいってきた。これこれ、こうだと状況を説明してCTと頚椎のレントゲンをとってもらった。危うく、私がサイボーグだということがばれるところだったが、なんとかばれずに済み、診療室に。

医者の判断は、これは脳に出血やその痕跡はない。問題は首筋の筋肉の緊張にある。首筋の筋肉が凝っていることが頭痛の原因だ。凝りの原因は、ストレスと運動ですという診療結果。

つまり、ストレス発散と運動をせよというドクター命がでたのだ。よしよし、これは大手を振って遊びにいける。なんてったて、僕はビョーキだ。なおさなきゃ。治療薬はストレス発散+運動だもんねぇ。

そのため、手軽な運動として、家から職場にヌンチャクを持ってきた。また、職場に別用途で買ったステンレスのパイプは棍棒にもなる。昼休みなどにこれらをいじって首筋・肩こりを治そう!

それで、いまは寝る前深夜に3年前のNHKスペシャルの「中国武術」をスローモーションで再生しながらスキーのストックを使い動きの練習を始めた。中国4千年。奥が深く、まだ1秒で終わる動きが理解できない・・・。
ヌンチャクは先ほど空手をやっている学生を前に披露したが、びっくりしていた。自分でいうのもなんだが、なかなかやるからねぇ。僕は・・・。
棍棒

久しぶりのお酒 偲ぶ

運動不足で腹がでてきた。一日二食、腹6部なのに・・・。問題は仕事のときの酔拳のせいに違いない。そうおもいここ1月、酒を飲まないようにしてきた。おかげでウエストが減った気がする。

そんななか、白鳥林工の理事長が木曜日になくなり、通夜と葬儀に出かけてきた。弔辞をききながら、理事長の壮絶な病気の闘い、そこに毅然と向かっていた理事長の尊敬すべき数々の行動を改めて知った。

ガンだということは、手術のころから話は伺っていたが、術後も仕事に出られ、にこやかにお話をいただけたので、胃を摘出して食が細くなり、抗がん剤の副作用で髪もぬけてきてはいたが、それでも元気になりつつあるのだろう。そう思っていた。しかし・・・。なくなった。

理事長の最後の言葉は、いよいよダメだと悟り、奥さんの名前を声に出し「○○と一緒になって本当によかった。お世話になったがたがたにお礼を言っておいてくれ」そういって息を引き取ったとのことだった。その話をきき、落涙。

家に帰り、なんだかしんみりし、お酒を飲んで故人を偲びたい。そんな気持ちになったので、お酒を買ってチビチビなき人との交わした言葉を思いだしたい。一月ぶりの酒だ。

キター

a389c3d4.jpg注文したダッチオーブンきました。さて何からつくろうか。パンかな?そうそう既製品のピザからだった。燃料は職場にふんだんにある。豆たん・炭が教科書のやり方だが、やはり焚き火でないとねぇ。

5分の1

 五分の1。その意味するところは先日からやっているCG画像の作成、いま91時間コンピュータを回しっぱなしにして、やっと5分の1が終わった。はて、いつになったら終わることか・・・。最初よりも段々時間かかっていることを考えると、91時間×5=450時間、つまり20日ではすみそうもない・・・。
 昨晩から別のコンピュータをLINUXに変えて、他ごとをやりだした。この時間をはしょるための方法を見つける探索だ。あ~、コンピュータがいくつかっても足らん・・・。

 しかし、データ作りに時間がかかるため、その間に私は他ごとができる。今朝も、あさオニギリを握って金華山で昼ごはんを食べてきた。しかし、研究の真似事はシッカリ進んでいる。極楽、極楽。新しい知見が箱からこぼれてくる。

金曜日の出来事

 G大学には私的にはとてもハイセンスなネーミングのセンターがある。流域とか環境とか科学・・・とかが入った名前である。現職についたいまから8年前には、あのセンターのある岐阜に来た!という気持ちすらあった。しかし、誰も知らない。そこで、GISソフトの営業にきたお兄さんに「あそのこの人を紹介してほしい」といったら、彼はすぐに紹介してくれた。だからそのセンターとは8年前に接点が出来た。

 美濃の山奥にいるとなかなか、ディスカッションする人もいないため、いいアイデアが浮かぶと、かってにセンターにアポをいれて強引にプレゼンをさせてもらいコメントを貰っていたりした。もちろん、業界を知らなかったので、○○先生と気軽にお話をしていたのだが、あとで分かったがその方はかなり著名な方だった・・・。その後も、いろいろなときに会議で一緒になるなどして、一緒に仕事をすることも多くなり、いまではセンターの方々のプロジェクトに声をかけてもらえるようになった。

 その先生の退官講演が金曜日にあった。スタートは10:30。家とG大学とはバイクで10分くらい。私は余裕をもって9時50分に家を出た。G大学は車を止めるスペースがなかなか空いていないため、バイクがちょうどいいのだ。まぁ早くついたところで、生協でお茶でものんで、そして、それでも時間があれば図書館にでも・・・。まぁ散歩しながらいまどきの大学生の人間ウォッチングでもいいかなぁ。

 私はバイクの衣装(上下皮)で身をつつみ、今日だけは、あのオバハンカバーをハンドルからはずし(大学生に笑われる)、ブルゥンと走り出した。

 最初の交差点に入る手前である。
 
 エンジンが止まった。

 うんともスンとも言わない。家からはすでに500mくらい走っている。まだガソリンはわずかだがある筈だ・・・。キュルルルルン・・・キュルルルルン。セルモーターを回しても空回りするだけ。あ~、これじゃぁバッテリーがあがってしまうじゃないか。

 時計を見る。10時5分前・・・、10時、10時五分・・・。あ~、これじゃ最終講義に間に合わない。まてよタクシーか?おっとバイクはどうする・・・。なんてことだ。どうした!このエンストがいやだから新車を買ったんじゃないか!!!あ~、遅刻する。カッコわるい。もしかしたらうちの学長も行くようなこと行っていたし・・・。ダメだ、遅刻して会場に入るなんて失礼すぎる・・・。

 いかん、もうバイクを置き去りにして家から車でいくしかない。駐車場は心配だ。しかし、それしかない。なぜなら、財布を忘れており、タクシーに乗れないことがわかったからだ。

 バイクを近くのバス停におき、車をとりに急いで走った。しかし・・・。この皮の上下。特にズボンの皮は抵抗が強くて、足が進まん。まるで鉛の服のしたに、大リーグボール養成ギブスをつけた星飛馬だ。しかも、エンジニアブーツの底は硬く、まるでスキーブーツで走っている感覚だ。そして汗が・・・。

 まずぃ。汗みどろで最終講義の会場にはいるなんてかっこ悪すぎるぅ~。

・・・

 ふー、なんとか2分前に現地に入れた。間に合った。もちろん、私は涼しい顔をしている(ハズ)で、この30分間の修羅場について、誰一人知る人はいない。

 しかし、この最終講義を聴きながら、またアイデアが思いついた。眠れぬ夜が続きそうだ。

これだからいやなんだ

職場で昨日、情報処理関係の委員をしている立場上、卒論の季節だからコンピュータウィルスの感染などがあってはならないから、今一度、職場のパソコン、家のパソコンのウィルス対策ソフトを確認しておくようにと発言した。

といいつつ、実は私のパソコンはノーマーク。ソフトを入れていない。理由は、ウィルスソフトを入れたため、高価なソフトが動かなくなったことがあり、忙しいときにてんやわんやし、ウィルスソフトと高価なソフトが問題だということが分かるのにずいぶん時間がかかったこと。また、常駐ソフトとしてパソコンの資源を食うなどの理由だ。

しかし、昨日のてまえ、自分のパソコンに入れなくてはなるまい。

ということで、家のパソコンにフリーの対策ソフトを入れた。
チェックして、感染なしが分かった。・・・まではよかった。

しかし、再起動したらウィンドウズが起動後、画面がフリーズしてなにも受け付けない。したがって電源ブチッ、でないと終了さえできない。

なんとか、セーフモードでは起動できるようなので、また近々様子をみながらファイルを救出しようと思う。しかし、ウィルス対策ソフト・・・。これでまた入れようとするモチベーションが下がった。もうこれはリナックスに全面移行しかないか?

鍋からエビが飛び出た

12d05f82.jpg会社員のとき、毎晩のように「みみう」という「うどんすき」の店屋に連れて行かれた。そこでは、生きたエビを煮えたぎる鍋の中に入れるというイベントがある。煮えたぎる鍋で、ヘロヘロ状態だったエビも最後の断末魔で力を全開。まるで、子供のとき、ザリガニの尻尾と胴体をぶっちぎった、あのザリガニの最後のあがきの感覚だ。そんな力で鍋からエビが飛び出ることがある。

さて、私の研究もどき。なんと、鍋からエビが飛び出した・・・。また振り出しになった部分がある。CGの部分だ。もっと簡単に考えていたが、どう考えてもやはり正攻法でつくるのは一枚の画像に10日以上かかりそうだ。私は何十枚と作りたいのだ。昨日から作り始めたが、すでに20時間たっているが10分の1も終わらない・・・。これじゃぁダメだ。

しかし、いくつかこの時間を短縮して、正攻法に近い画像をつくることができるかも?というヒントは得られた。がんばってみよう。

これまで、誰でも思いつけばこんなのできる、と思っていたが、どうやら「ノウハウ」が必要なようだ。しかも、取って置きの・・・。だから、だれもがおいそれとすぐに出来るものではない。これをチャンスにノウハウを蓄積して、抜きん出ようと思う。逆境を乗り越えれば誰も見たことのない境地にいたる。チャンスだぁ!
好んでこの苦難にぶち当たろう。

写真は、大体こんなものをつくろうとしているというイメージ。

鍋に入った

 会社員をしていたとき、上司がよくいっていた「鍋に入った」という言い方を覚えた。ワリとその言葉が気に入っている。どうなるか判らなかったものが、判り、あとはそれほど苦労なく順調にいく、そんなときに使う言葉だ。
 金曜日に報告したブログで「レイトレーシングからラジオシティー法」に変更せざるをえないといったが、土曜日職場の最新パソコンで欲しいデータを加工してみたら、どうやら一枚の画像を作るのに、30000分以上かかりそうだった。4日以上の計算だ。私はすくなくともまずは20枚の画像がほしいとおもっていたので、単純計算で20×4日、つまり80日かからないことには欲しいデータが集まらない・・・。この壁を乗り越えるためには、新式のパソコンを、なるべくたくさん集めること。20台集めれば4日で終わる。しかし、一台10万として200万。これは無理だ。なんの縛りもなく自由にやるために研究費をとっているわけではない。いま、デュアルコア、クアッドコアなるCPUがあり、一台のパソコンでも並立して2個、4個の処理を進行させることができるもの。では、クアッドコアなら20÷4、つまり5台。5台×10万。50万。・・・。これも無理。
となると手元にあるそこそこのマシンを全て投入して・・・。どうやら同時に10処理流せる分はありそうだ・・・。しかし、4日まった結果、エラーでできなかったらどうするか・・・。
ちょっと発想を変えてみた。すると4日かかる処理も、30分でつくる画像とそれほど品質が代わらないことが判った。これなら、一台のパソコンを一晩動かせば大丈夫だ。となると・・・、さらなる発展的なことも出来そう。あ~妄想して楽しいぃ。つまり私の「やりたいこと」も鍋に入った。

しかし、今朝、5時半ごろ目が覚めて、学生の卒論と自分の妄想を考え出したら目がさえてしまい、早々と布団から出る羽目に。テレビつけながら思考しようとおもったが、わりとどうどう巡りするだけで、うまく考えがまとまらない。

となるとこれしかない。金華山だ。

登る速度をいつもより下ろし、考えながら登る。

家⇒山頂⇒岩屋公園(家の反対側)にいって往復とおもったが、すれ違う人との朝の挨拶で思考が途切れるので、ドライブロードを歩くことに。

ようしぃ、だいぶまとまった。なんとかカタチになりそうだ。