昨日、学生一人をともなって東京中央木材市場に行ってきた。学生の家では12mまで枝打ちしたヒノキを裏木曽といわれる地域で作っている。先日名古屋の木材製品市場で、そういった枝打ちした丸太のニーズを聞いたら、「ない」と一言で片付いてしまった。なら、日本人口の6分の1がすむ関東ではどのような評価だろうかと思い、市場を訪ねた。
市場ではヒノキの無節の柱、板・・・そして尺角ほどの大黒柱が溢れんばかりにつまれ、これらが、ちゃんと回転しているということだった。12mの枝打ち柱のニーズがないこともないが、しかし引っ張りだこということではなさそうだ。
驚いたことは、売れるには売れるが、安い!ということだった。東京では紀州・吉野のヒノキがもっとも売れるということだったが、無節でも一立方mが8万から10数万。
また、製品の値段と原木との値段の関係は、昔は製品の半分が丸太の値段ということだったらしいが、いまでは製品の3分の1が丸太の値段だということだ。ただでさえ製品が安いと思ったが、それはダイレクトに丸太の値段に反映する。
ユーザとして製品が安いことはうれしいが、山に関心をもつ人間としては・・・複雑な気分だ。たとえば、したの写真の板。3000円でも売れなかった。左となりの板は節のないスギの板だが12000円で、やっと売れた。