昨日、学生さんにインドネシアやヒマラヤの話をしながら地球環境の話をしていた。そして、近年のエコについても話題を振ってみた。そんな中、インドネシアで感じたこと、しかし的確な言葉として浮かばなかった表現が、自然に出てきた。自分でいうのもなんだが、自分の生き方に方向修正を促すような言葉だ。とはいえそんな生き方が出来ない自分が悔しくもあり、自分がオールドタイプの人間だとはっきり自覚する。
「ないものを求めるより、今を受け入れて、あるもので満足する」そんな価値観になれるといい。
「ないのも、できないもの、できないこと」それらをやったのけようとすることでパワーを使ってきたけれど、それが地球にストレスをためている。得られたときには無類の満足感がえられるけれど、その途中で犠牲にしてきたものは多い。環境問題はそーゆーことなんだろうと思う。サルが人に変わり脳みそをでかくした時点で、環境問題は始まっていた。まぁしかたない。
これは環境だけではなく、個人の生き方もそうだろう。「夢を追いかける。理想をもとめる」そのために、頑張る。物心ついてからは、まさにそうして私は生きている。また生きてきたと思う。また最近の歌にも「夢を追いかける。夢をあきらめない」という歌詞が多い。頑張りきったスポーツ選手のことばも然り。実は数年前から、そんな自分の生き方や世間の夢談義を聞いたり自覚したりするたびに、苦笑している。「ないものを求めるより、あるもので満足すりゃぁいいのに(正確には、満足することができればいいのに)。ないものを求める人の総和が人類を環境問題に直面させている?・・・」。うまく言葉として表現できなかったが、はからずも昨日、言葉となって現れた。
まぁ、「何とかは死ななきゃなおらない。」だから、私は、残念ながら生き方をかえることは出来ないだろう。また、「ないものを求めるより、あるもので満足する」という概念を理解できない人も多いだろう。けれど、どんどんニュータイプの「ないものを求めるより、あるもので満足できる」人が出てきてくれることをこころから望んでいる。
さて、私。ときどき出来ないながらも、ときに応じて「ないものを求めるより、今を受け入れて、あるもので満足」を戒めにして暮らして行きたい。
そんな中、15年前くらいから気になっている老子・荘子の考え方がちらついている。自然(しぜん:ジネン)という言葉、つまり自(おのずから)然(しかり)ということ。