昨日、起床は5時。目覚めると外が異様にまぶしく、太陽がギラギラ。こんな朝っぱらというのに暑いではないか!眠かったし・・・。昨日は金華山は遠慮することにした。3日つづけて登って筋肉痛だから1日筋肉を休ませる。・・・とかなんとか言っちゃって・・・。
要するにサボった。
今日、5時起床。おっ、太陽はぎらつかずまだ雲の中だ。よーし、今日も金華山。
これまでの3日間、気になるおじさんがいる。年のころは70代・・・。
驚くことは私が登る急斜面をじいさんが登っているというだけではない。
ひざには、バレーの練習で使うサポーターを装着。
そしてないよりも奇妙なのが、上半身裸なのだ。
短パンに、黒の編上げのワークブーツ。
最初に目撃したのは月曜日、時間は5時30分。金華山の登り口。おじいさんは自転車の傍らにいた。そのときすでに裸だ!私は彼の横を目を合わさぬように「おはようございます」といってすり抜ける。あさっぱらからこんな変わり者のじいさんにかかわっていては・・・。
「おはよーーーございます。」という腹式呼吸で出されたと思われる大きな声だった。
さて、そんなことが登り口であったが、ともかく私は金華山の山頂につき、下り始めた。すると、その登山口最大の難所でおじいさんが、機関車のように力強く進んでくる現場に出くわした。おー、じーさん、やるなぁ。「おはようとざいます」と声をかけて素通りしようとしたら、じーさんは立ち止まり私のほうを向いて何か言おうとしていた。だが、私は気づかぬふりをして走って下りた。
次の月曜日、時間は5時50分。昨日じいさんとすれ違った最大の難所にさしかかったとき、上半身裸のじーさんを視界にとらえた。おー、じーさん、やっとる、やっとる。機関車のようなじいさんに追いつき、立ち止まり、声をかけた。「おはようございます。昨日おあいしましたね」「おはよーーーございます。昨日、会いました。ハイ」。「毎日登っていらっしゃるんですか」「お勤めのあるときは、金華山を留守しますが、お勤めがないときは、毎日登っていますハイ」「馬の背をですか?」「行きは馬の背ですが、帰りは瞑想の小路です。ハイ」「靴がつるつるなので、ハイ」。二キロ先からでも聞こえそうな大きな元気な声だ。
さて本日、時間は5時20分。金華山登り口。
おっ、ジーさんの自転車がある。ということは、彼を初めて目撃したあの時間、彼が裸だったのは、もしかしたらじいさんは何回も登っていて、数回の登山でシャツが汗でびしょ濡れになったので、裸で登っているのでは?きっとそうに違いない。ならば、今日あの爺さんとすれ違うかするかなぁ・・・。
そして、不思議なことにまたいつもの場所でじーんを視界にとらえた。彼はもしかしたら高橋正二郎さんかもしれない・・・。3年前に発見した、一日に3回深夜金華山を上る謎の人物。とうとう足を捕まえたか。
裸のじいさんはほれぼれするほどマッチョな体だ。あの体なら深夜の金華山も可能だろう。
視界にとらえたじいさんに近づき、今日も声をかけた。
「今日ははやいですねぇ」「ハイ」「一日に何度も登っていらっしゃるんですか」(聞いちゃった!)
「昔は一日に6回登っていたこともあります。ハイ。でもいまは一日に一回です。ハイ」「夜も登るのですか」(俺もしつこいなぁ~)」「いいえ、夜は登りません。ハイ」「冬なんかもこの時間帯ですか」「冬は30分遅くなります。ハイ」・・・。
どうやら彼は高橋正二郎さんではないようだ。
さて、この金華山登山いつまで続くか・・・。