月別アーカイブ: 2013年4月

感心する行動

かれこれ、ひと月以上カルマさんへのGISへトレーニングを実施している。

昨日、昼ごはんに王将に行き、その時の出来事にハッとした。

ブータンには餃子がある。ネパールにも餃子はある。
ブータンでもネパールでも餃子のことをモモという。

ジャパニーズ・モモを食べに行こうといって近くにある王将に行った。

彼は日替わりランチを頼み、私は、これみよがしに餃子定食を頼んだ。

彼の日替わりが先に出てきた。ハーフサイズの炒飯はあとで来るらしく、とりあえず
ハーフサイズのラーメン、3切れの餃子、唐揚げが出てきた。

私のは、まだだ。

私は、彼に言った。「どうぞお先に」
彼は言った「あなたのが来てからだ」
私は言った「麺が伸びてしまうので、先にどうぞ」
彼は言った「あなたのが来てからだ」
・・・
「味が変わってしまう」
「構わない」
「お願いだから、先に食べてくれ」
「アハハハは、あなたが来てからだ。ブータンでは先に食べない」
・・・
結局私のが来るまで彼は待った。随分麺が伸びた。
こんなにお願いしているのに・・・。
自分のスタイルを貫く、頑なさ・・・。

少し思い返した。
そーいえば、彼はときどき「ブータンではこうしない。こうしてはいけない」そんなことを言っていた。

そして、私は我が国民を思い返した。

例えば、日本よりも日常習慣が横着で自分中心なアメリカに行ったとしよう。
日本人の中には、アメリカの横着な雰囲気に溶け込もうと、一生懸命背伸びしてアメリカ人の真似をするだろう。今では普通になったが、例えば歩きながら食物を食べるだとか・・・。そして日本に帰ってきて、日本の習慣を「外国ではこんなことはしない」「外国ではこれは普通」と生まれ育った善悪のものさしをアメリカのものさしに切り替えて、日本スタイルを貫く人を小馬鹿にする人もいる。

きっとそうする理由は、アメリカのが日本よりもワールドスタンダートという認識が有り、日本の文化を捨ててでも、あるいは捨てることのほうが自分が進んでいるとでも考えてのことだろう。

はたして、ブータン人。
道徳の絶対基準が自らある。だから、どこにいってもブレない。

日本人も学ぶべきだと思う。

赤沢休養林 木曽福島 妻籠

金曜日、実習を兼ねて赤沢休養林に出かけた。ブータンの客人をお連れしての木曽路だ。これまでいろんな人工林を見てきたので、特異な背景をもつ伝統的な人工林(半分)をお見せするためだ。
当日は、荒れた天気になりそうだったが、なんとか60分の散策は雨に振られず終了。
三ツ紐ぎりや式年遷宮、木曽五木や熊沢蕃山の説明もした!

帰り道に、妻籠によった。日本の江戸時代のことを知ってもらおうとおもったからだ。前に明治村に行ったから、それより前の日本の風景を知ってもらうのによいところ。

木が潤沢にあった日本では、こうして木をふんだんに使った家をつくっていたんだよとか・・・。東海道が開かれる前は、京都と東京とを結ぶ幹線は中山道だよだとか・・・。

なかでも面白かったのは、昔日本では住まいを離れて旅するには、通行手形が必要で、妻籠のこのたてものは一つの関所。

そういったら、彼は行った。へー、ブータンではいまも関所があるよ。町から町に移動するときには、手形(IDカード)を見せなければいけない。特に外国人の町から町への移動は厳格で、昨年君たちの移動の際も「僕達が全責任を負うといことで通行許可が出たんだよ」とのこと。
DSCN1423

彼はいった。
かつての日本の町並みがどんなだったのか解る気がする。

私は彼に、ブータンの町並みやネパールの田舎道を見るたびに、妻籠を思いだしたといった。ブータンやネパールもいずれ、無秩序な日本の煤けて乾いた都会のようになっちゃうのか・・・。

DSCN1413

随分、町並みがきれいになった。驚いた。

DSCN1424

明治村同様、おっさんになっていくこうした土地は、とても興味深い。

かつての法律もいまだに掲げてあった!

ブータン人から見た日本の印象

昨日、名古屋大学に行ってきた。
名古屋大学にいるGISの達人(氷河研究のためブータン・ネパールに頻繁に出かけている方々)にカルマさんを紹介しがてら、彼らがどんなGISの利用をしているのかを知るためだ。

事前に、彼らの研究室にブータン人が長期滞在していることも聞いていた。
もう日本に来て1年だという。
ちなみに、愛知県にきているブータン人は彼と、名古屋大学の経済学部に2人の留学生とカルマさんの4人のようだ。

ブータンはゾンカ語という言葉があるが、地方によってはゾンカ語を話せないひともいて、地域が違えば同じブータンといっても言葉もちがうそうだ。そんな中、カルマさんとその方は同じ地方出身で(ブータンには20の地域があり、二人は同じ地域の出身)、言葉も同じ人を極東まできて発見し喜んでいた。

帰りに、研究室の人と私たちで大学近くの焼き鳥屋で飲んだ。その時の話。

1年滞在している彼に聞いた。
「何が日本で印象強いですか?」

彼はいった。
「日本人は親切である」

では二番目は
「お店がもてなしのこころに満ちている」

この1・2はカルマさんと同じだった。

あれから1年

去年のちょうど今頃、私は空手歴1年9ヶ月で空手の試合に出た。
殴り合いではない、型の試合だ。

結果・・・見事惨敗。

勝とうと思わなかったもの負けた悔しさが残った。
5人の審査員のうち、誰の旗も私に上がらなかった。

あれから1年。

今年で空手歴2年9ヶ月。
明日、再び試合に出る。

せめて旗よ、一本でも私に上がれ!

誕生日

私は以前から「誕生日を祝う」意味や祝い方の理解に苦しんでいた。

誕生日は、誰にでもやってくる。
一年間、頑張っても、頑張らなくても別け隔てなくやってくる。

だから、別段特別な日ではない。
誕生日に何の価値もない。

まして、誕生日の人を主役にしてお祝いしたり
「誕生日おめでとう」といって挨拶を交わす感性も持ち合わせていない。

ただ・・・、もしも誕生日で何かをするならば
誕生日を迎えた、例えば私が、周りの人に対して
ここまで生きてこられたのは皆さんのおかげです!
とご接待すること。

そんなふうに考えている。

そんな折・・・。

今日ブータンからのお客さんが
昼ごはんのとき
「今日は私がもちます」といって昼ごはんをごちそうしてくれるといった。
正直、面食らった。たぶんブータンの貨幣価値と日本の貨幣価値は大きく違うから
日本の昼ごはんを奢るなら、ブータンに帰ったときに家族と美味しいものを食べてほしい
そう思ったからだ。

でも話を聞いて納得し、甘んじてごちそうになった。
「今日は僕の28才の誕生日だ」だからご馳走させてください。
これぞ僕の感覚に近い。すこし感動した。

イチゴの開花

NCM_0687

久しぶりに時間がとれたので、畑にいった。

まだ実はならぬが、可憐なイチゴの花が咲きはじめた!
玉ねぎは土や肥料の加減か・・・、個体差が大きい。

来週の日曜日は空手の試合。また畑に来れるのはいつになるか。しかし、そろそろネットをはらないとイチゴがカラスに食われそう。これだけは急がなければ!

江戸・明治、ブータン

昨日、ブータンからのお客さんを「明治村」「犬山城」にお連れした。

2日前に平成・昭和・大正・明治・江戸の話をし、昨日に備えた。

ブータンは日本で言えば江戸時代(幕末)の頃だとよくきく。鎖国をしており固有の文化・・・。
だから、お客さんに江戸時代の日本が、西洋化を受けてどんなふうに変化していったかをしってもらおうとおもってのことだ。何か彼がブータンを考える(自分を見つめなおす)上で参考にならないだろうか?

彼は明治村のようなフィールドミュージアムに驚いていた。しかし、私にしてみたら、ブータンは国そのものがフィールドミュージアムなんだが・・・。

・・・そんなことで、彼を連れて歩いていたら、改めて「私」が楽しめてしまった。これで小学校か中学校の社会見学依頼2回めになる明治村だが、おっさんになって改めて歩いてみると、中々味わい深い。

仕事が一段落したら(?)、改めてもう一度来てみたいと思う。

GISハウス

つくづく思う・・・。
いまブータンからのお客さんにGISやGPSを教えている。
JICAのGISに11年係わり、GISハウスの存在に気付いた。

GISハウスというのはこうだ。
GISハウスの基礎は、コンピュータ・リテラシー(コンピュータに詳しいかどうか)でできている。
GISの屋根を支えるのは、投影法という柱とフォーマットという柱だ。
この基礎と、2つの柱があってGISをマスターすることになる。
その3つがなければ、どんなトレーニングも忘却の彼方に・・・。使いこなせるようにはならない。
これが私の結論だ。

カルマさんはブータンの農林省のITを担当するITフォレスターだ。つまり、基礎がある。
だから、彼は2つの柱さえシッカリ身につければ、あとは自動的に技術は向上。
そのカルマさんにGISを講義しはじめて二週間たとうとしている。彼は投影法・フォーマットに四苦八苦している(ただし、確実に進歩している)。

と言うことは・・・。コンピュータ・リテラシーを持たない(どう操作していいかに加え、何がわからないのか解らない)初心者をGISが完全に使えるようにするには随分時間がかかるものだと再認識した。

花見

先々週から私のところに来ているブータンの彼(27才)をお連れし、今日は名古屋駅と鶴舞へ電車でいく方法をレクチャーしがてらGPSをつかったデジカメ写真の一元管理の方法の実習をする。

彼(カルマさん)の今日の印象的な話。
NCM_0675

カルマさん「花見、皆と楽しそうだねぇ。」
竹庵「カルマさんもやってみたい?」
カルマさん「もし日本人ならするとおもうけど、別にしたいとはおもわない。楽しそうな景色を眺めて楽しい」
竹庵「そういえば、私は生まれてこの方花見をしたことはないなぁ。まだ肌寒い季節、どうして花見が楽しいのかわからなくて・・・」

カルマさんの印象的な話 その2
学食での出来事。
ブータン人は生野菜はほとんど食べないとのこと。学食には揚げ物メニューに必ずキャベツの千切りなどがついている。
カルマさんは言った「残したら怒られるか?」
竹庵「そんなことはないですよ。残したいなら残せばいいですから」
カルマさんはいった「世界には飢えている人がいる、残しては彼らに申し訳ない」と教えられているから、ご飯は残してはいけないのです。

別の日のできごと その3
学食での出来事。
野菜サラダの小皿を彼は食べないという。
そして彼は言った。この野菜サラダは厨房に返却してもいいのか?
「世界に飢えている人がいる。食材を節約するために・・・」
竹庵「返却する必要はない、廃棄するのが習慣だ」
カルマさん「では、受け取るときにそれはいらないといえるのか?」
竹庵「そんなことをいったら、値引けと言われているように受け取ると思うよ。