先日来、タイガーマスクが気になっている。
数話観たが、あの漫画は、発見に満ちていた。知らない間に無くしてしまった宝物を発掘した驚き。
ピンチの場面で、どこからともなく頭に浮かぶ効果音。
調子よくノリノリの場面で、どこからともなく頭に浮かぶ効果音。
自分の人生の中でそんなことが、ないわけではない。
どうやら、そんな効果音の数々の原点は、タイガーマスクにあったようだ。
全体背景が暗い。
漫画内容が決して明るく楽しいものでないから、その暗さに不思議はないが、背景の暗さは、まるで寝ているときの夢に似ている。人によって違うらしいが、私は夢はカラーでみるというよりも、白黒でみる。背景もなく物語だけが進むときもある。そうなる理由を自分なりに思いついている。タイガーマスクの背景の狙いも、きっとそれなりの意図があるのだろう。
物語は1969~1971年に放映されたようだ。当時の風俗が垣間見られる。興味深いのは、タイガーマスクがサポートする「ちびっ子ハウス」が野原の一軒家のような立地にある。しかし、タクシーで東京のプロレス会場にアクセスできる。昔の漫画をみていると、東京郊外の在りし日の状態を想像させて面白い。
オープニングの主題歌だが、楽器の使い方や編曲が、いまの音楽と比べて凝っている。しかも、凝っているのは効果音だけではない。主題歌を流している背景動画の場面に合わせた効果音が、主題歌を流している最中に入ってくる。キックした音、車が走る音。
音楽担当者、背景動画担当者・・・。多くの人が関わって、「あーでもない、こーでもない」と納得するまで議論していた(?)彼らの会話が聞こえてきそうだ。
半年前、戦前漫画の「のらくろ全集」をオークションで入手し、当時の漫画に触れた。
戦後、テレビ漫画創成期末期(?)のタイガーマスクい今触れている。
物語の構成や盛り込まれたメッセージやその表現法などが、その間、随分変わっている。
それから40年。
いまアニメを一生懸命みていないため、考察する情報を得ていないが、果たしてどうなっているのだろう。