エビデンス

エビデンスとは、証拠・根拠、証言、形跡を意味する言葉だ。

そして、最近、国は、行政に、ICTによってエビデンスを知ることで、これまで経験と勘でやっていた各種意思決定や施策運用を効率的いするようにといっているらしい。

私は、GISに取り組んで20年以上たつ。最近、ICTによってエビデンスを知っても、真の効率的な意思決定や施策運用は成立しないと実感する。今日もそれを痛感した(近隣市役所との定例ミーティングで)。

とうのはエビデンスは、切り取られたエビデンスでしかない。そのことにあまり気づく人はいない。
結論有りきで、その結論のためにいくらでもエビデンスは切り取れる。
もちろん、中立の立場でデータを見ていたら、ある結論(仮説)を思いたつこともあろう。けれど、その結論(仮説)を肯定するためのデータを集めることはなんともたやすい。

しばらくはICTを使え、使えで世は進むものの、世間はそのうちそのことに気づくのだと思う。

効率的な意思決定・施策運用に一番重要なことは、ICTという道具やそこで取り扱うデータではなく、それが重要なエビデンスかどうかをかぎ分ける嗅覚だ。嗅覚の養成をしないで、道具やデータが先行する世の中は、秩序が大きく破壊され、挙げ句の果て、嗅覚の重要性(嗅覚の教育)が重要だと気づく、・・・と思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です