仰げば尊し

今日、高山に出張だった。
道中、アマゾンプライムで音楽を聴いていた。
同世代の「薬師丸ひろ子」の歌だ。

私が聞いていた彼女の『時の扉』というCDは、日本の伝統的な歌がはいったものだ。
「ふるさと」「椰子の実」「冬の星座」などなど。
そんな中に「仰げば尊し」がある。

前々から、思っていたが片道1時間30分のドライブの中で、仰げば尊しの違和感が文字に出来るようになった気がする。

「仰げば尊し」は押しつけがましい奇妙な歌だ。
児童・生徒・学生は、なぜ恩師に感謝しなければならないのか。
私には分からない。
教員を務める私からすると、教員は対価(授業料などが原資)を得て業務を行っている。
従って、児童・生徒・学生は教育を受ける権利を持つ。教員は彼らに教育をする義務(サービスにバラツキがあるという問題があるが)がある。
だから、6・3・3・4の教育の期間、彼らに教員が感謝されるいわれはない。
彼らが感謝すべきは、教育をうける機会をつくってくれた家族だ。
また、教員は彼らに「よくぞ来てくれた」と感謝して当然の状態。

そういった家族への感謝をほっといて、教員に感謝させる歌があるというのは、おかしな話だ。
いやいや、教員は教育をする義務があるとはいえ、それへの感謝は当然だという意見もあるかもしれないが、それならば、医者に対する感謝の歌もあるべきだ。しかし、そんな歌はない。

「仰げば尊し」は、一部の熱狂的な教員側からの押しつけがましい歌のように、私には見える。

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