金華山に集う人々 なぞの人物編 TSさんの毎日 その1

 私がこの金華山の麓に越してきて今年で3度目の夏を迎える。

 ここに越してきた初年度、山好きの人たちは私に、私が金華山をときどき登っているかのように話しかけてきた。ところが冗談ではない。金華山のどこに魅力的があるというのだ。清流があるわけでもなし、ロッククライミングのゲレンデがあるわけではなし。大体金華山なんてファミリー向けの山だろう?なんでそんな山に登るのか?登山のための登山はあまり得意ではない。登山にはなにか不純なな動機がなければ・・・。そんなことで、私は一度たりとも登ったことがなかった。むしろ金華山には興味もない。そんな気持ちであった。
 ところが、その年の冬登らざるをえない事情ができた。これまで鉄筋コンクリートのマンションなどに住んだことがなかった私。学生時代の下宿はもちろんのこと、サラリーマン時代でさえ、壊れそうな木造アパート。サッシは木製。隣の部屋の明かりが漏れてくる。そんなアパートに住んでいた。むしろ私はそんな雰囲気のところがすきなのだ。ところが訳あって、このマンションですむこととなった。そのときの驚きは、その冬の暖かさであった。基本的に寒がりの私であるが、夜帰宅し、家のドアを開けると少々暖かい。昼間にマンション全体が暖められ夜に放熱をしているため、また、上下左右の方々の暖房が壁を暖めるためか、私の部屋も屋外に比べて暖かくなっているのだ。そうなのだ、冬でも暖房要らずで暖かかったのである。だから私は正月休みにこそ一日家にいることが多かったため、床暖房(暖房器具はそれしかなかった)をつけることもあったが、日常は暖房なしでくらせた。
 ところが、2月ともなると冷え込みはきつくなり12・1月のような暖かさがなくなってきた。・・・。暖房をつけようか・・・。だいぶ苦しんだ。いやいや、暖房はつけないと途中で決めたじゃないか?私は自分に言い聞かせて厚着をして寒さに耐えた。でもさすがに2月の下旬にもなると、とにかく寒くてなにもできない。そこで私は考えた。なんとか暖かくならないか?

 私が思いついた結論は、裏山の金華山に登って体を温めよう!である。私はその年の冬、生まれて初めて金華山に登った。

(つづく)

7 thoughts on “金華山に集う人々 なぞの人物編 TSさんの毎日 その1

  1. tossan

    拝見してます。山の話になりましたのでしゃしゃりでました。金華山は日野側より一度だけ歩いて登ったことがあります。なかなか面白い登りでした。ジョウビタキが怖がらずにすぐ身近に寄ってきたのは不思議でした。昨年から古城山に百回を目標に登っています。あと30回を切りましたが、陽の短くなるこれからはなかなかたいへんです、1時間少しかけますが万歩計は7000歩近くになります。機会あればいかがでしょうか。

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  2. 竹島

    tossanご訪問ありがとうございます。古城山は、ナイトハイクをしようとひそかに思っています。しかし、金華山のおかげでtossanと言ったニュージーランドの食事で極限に達した私の体重もなんとか減り、いまではNZ帰国時から7~8キロへりました。
    これからは金華山以外の山にも目を向けようと思います。
    ところで、古城山山頂への登り道をちょっとずれるとロッククライミングのゲレンデがあります。ご存知でした?私は空中写真を見ながら「?」という地点を発見し、GPSでそこに言ってみたら、ハーケンが打ち込んである岩登り練習場でした。

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  3. yamasan

    最近、金華山で雨の日になると現れる幻?の滝を発見しました。グランドホテルの前の道を通行中ふと金華山に目をやると今までなかった滝が現れていたのです。雨の日はたいてい現れているので機会があれば一度見てください!
    古城山のクライミングエリア今度教えてください!

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  4. 竹島

    実は雨の日だけ出現する滝はいくつかありそれをホームページで公開している人もいる。
    雨の日登山で出会えます。

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  5. tossan

    古城山も登山道をそれると結構すごい岩場があるようです。東海北陸道を望み
    、南側から回り込んで登る尾根沿い
    が、私のいつもの決まったコースです。頂上のすぐ下に「御岳展望台」と呼んでいる岩があります、その東側あたりにはスゴイナと思う岩場があります。このあたりの岩場がロッククライミングの場所なのでしょうか。晴れた日には御岳のほか、恵那山も望めます。このほかにも人が立てるほどの岩場もみつけています、後で立ち入り禁止の看板をみつけましたが。他にも「眺め岩」などいいポイントもある古城山周辺を、これからも歩き回りたいと思います。

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  6. 竹島

    古城山の東ですか?
    ロッククライミングの岩場は西側です。
    毛鹿洞池から山頂へのもっとも一般的な登山道からちょっとそれたところ。
    人が立てるほどの岩場ですか・・・。
    となると、ザイルをつかったロッククライミングではなく、ボルダリングというザイルを使わない豆岩登り(練習にいい;何の練習かというものはありますが)ができますねぇ。
    なるほど、古城山に登る不純な動機ができました。TOSSAN今度声をかけてください。

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  7. tossan

    ぜひお願いします。「人が立てる岩」はことば足らずでしたが、雨宿りのできるほどの岩がエグレテいるところです。月末には白川村からの「三方崩岳」を計画してます。

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