空・陸・水

61c61ee1.jpg このところ思うところがある。目でもGRASSでもない。他にもあるのだ。それはヒマラヤでの思いから発している。

 ヒマラヤでのミッションの一つに、湖の水深を測るという仕事があった。そんなことはしたこともない私は、3ヶ月くらいで、そのための道具を入手し、ツケ刃の練習をしてヒマラヤに望んだ。結局、氷河湖は凍っており、設備一式をもっていったものの、ほとんど使うことなく、魚群探知機以外は現地において帰った。いま手元に担当者として魚群探知機がある。

 実は、測深という技術には、ちゃんと測量できるのだろうか、自分でもかなりどきどきしていた。理由は、機械の操作、データ処理、そして何よりも「果たして見渡す限りのあの湖を測深するのに、どれだけの時間がかかるのか」よく分からなかった(もちろん、机上では計算しているし、現場で困ったときの対処もシュミレーションはしていた)。さらに、開けたところの湖や海とちがい、GPSを搭載した魚群探知機では、湖の縁にそそり立つモレーンとよばれる50m近くの崖のおかげで、とても正しいデータが取れるようには感じなかったからだ。ヒマラヤから帰ってからもう4ヶ月経つ。いまも「あれは、どうしたらいいのだろう」そんなことを時折思っていた。

 そこで、せっかく魚群探知機があるのだ。また船を浮かべるのも嫌いではない。また、船外機をつけて三河湾の島巡りでもしつつ、水深測量の専門技術を身につけてみよう。そう思うようになった。もちろん、これは職務ではない。自分の商品価値を高めるための投資だ。新品を購入する財力はないが、インターネットオークションで中古の船を買ってしまおう。そう思って、先日、インターネットオークションで競り落としてたものが今日職場に届いた。ちかぢか、電動の船外機を物色してみようと思う。

 さて、それで何をやりたいのか?ヒマラヤにもう一度行きたいのか?いや違う。純粋な興味に加え、これから、誰かがこの技術を必要とすると思っているからだ。そこで、現在、1.5歩先に行っている中途半端の技術を完全なものにし、「誰かに伝える」または「必要とされたときに手足を動かし貢献」したいのだ。皆がぶち当たる問題を先に解決し、道筋をつけたいのだ。そうすれば、ネパールで、ブータンで、アルゼンチンで、ヨーロッパアルプスで・・・。お役に立つ日がくるかもしれない。ただ、世界情勢をみると日本が担うのは「アジア」になると思うが・・・。
 
 というわけで、これから折をみてこの技術をものにしたいと思う。その過程で、これから意図せず魚が食卓にあがる頻度が多くなるかもしれない。また、三河湾の大アサリのBBQでどこかの無人島で酔っ払っているかもしれない。

 これまで空や宇宙からの測量や地面の測量をやってきたが、これで水の測量を身につければ「空・陸・水」のオールラウンダーとしてのデビューもありえる。

4 thoughts on “空・陸・水

  1. カレー仙人

    こんばんは。
    無人島でキャンプするなら呼んでくれ。
    HFC(幡豆フィッシングクラブ)の船で駆けつける。
    小型船舶2級免許保有者より。

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  2. takejima

    先日カレー仙人のブログを見ていました。奇形の魚の映像がショッキングでした・・・。三河湾は子供の頃にくらべ相当綺麗になったという認識でしたから。
    さて、とうとう、夏に言っていた免許をとったのですね。HFCで既に船を買ったのですか?それともこれから?
    私は二馬力以下だから免許はとりあえずいらない小さいものですので、力尽きたら引っ張ってもらおうかな。梶島までは必ずいけるけれど(カヌーでいったことがある)、佐久島までいけるのか、不安・・・。
    一度、一回の充電でどこまでいけるのか知りたくて、佐久間でいきたいとおもいます。GPSもあるので、確実にたどり着けるしね。けれど、途中でバッテリーが尽きたら不安なのでそのときのバックアップとして、是非、伴走をお願いしたいと思います。

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  3. カレー仙人

    HFCのメンバーは社会に適応できない奴ばかり。
    したがって皆低収入。
    船は買えないので、HFCリーダー、アリさんのオジキの船をレンタル。
    調子に乗って1級もとろうかな?
    奇形のブリは、養殖場で抗生物質を与えて育てると、チョクチョクできるらしい。
    その奇形の魚は、普通に切り身で
    市場に出ているようです。
    食べればよかったかな?

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  4. takejima

    なるほど、船はそういう状態ですか。
    ちゃんとした船は港に係留するんだよね。僕の船はどこからでも出港できることになっている。佐久島までたどり着けないかもしれないけれど、梶島で集合して佐久島までいきたいね。
    寺部の砂浜から梶島に行った時点で、ギブアップするかもしれないけれど。
    ところで、おそるべし抗生物質。
    あの奇形でよく生存競争を生き残れたとおもっていたけれど、最近まで養殖場にいたわけね。納得。
    でも、魚が逃げ出すくらいだから、抗生物質は流れ放題。もしかしたら、知らないところで遺伝子組み換え大豆だとか、農薬残留餃子なんかは話にならないほど大きなことが海のなかでおきているのかもしれないですね。
    一方、農薬や肥料がないとトウモロコシも十分に育たないし・・・。

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