学生の頃から旅の資金を貯めるために、日々節約をしていた。しかし、そんな滅入る生活の中で、すこしだけ、「ゆとりを!」と思ってやっていたことがある。それは、コーヒー・紅茶へのこだわりだ。大学2年生のあたりから、コヒーは豆で買い、手でコリコリ挽いてコーヒーを入れている。当時いろいろ飲んでいたが、友人にも「あっ、このコーヒー旨いねぇといわれていたのが、大学生協にあった安いモカだった。
そんな中、大学3年だか4年のときに、2年生のときに旅の道中、筑波でお世話になった友人の先輩が名古屋に来ることがあった。私も一目置いた方だ。その方が来たときに、自炊でもてなすことにした。(筑波でも毎日自炊をしていたので)その買出しにいくとき、先輩に聞いた。「コーヒーはなにがいいですか」。すると彼はいった。「マンデリン」。
「なに、それ?」と思ったがもちろん、返事は「了解」と答え、マンデリンを購入してきた。そして、先輩に試に聞いてみた。「マンデリンはどんな味が気に入っているのか」と。すると彼は言った。「マンデリンッって味がするところ」と。分ったような分らないことを言われ、そのご20年、マンデリンが気になっていた。
自称コーヒーにこだわっていたが、いまいち、ききコーヒができるわけではなかったが、最近、年のせいか「マンデリンッ」という味が理解できてきた。味と理屈の両面からだ。近所にある、「バリスタ」のいるコーヒーショップで聞くありがたい能書きもおかげでもある。
いまそこで学んだ能書きを記述しようとし始めて、文章が途方もなく長くなりそうなので、マンデリンだけにしぼって手短に表現してみることにする。
マンデリンは現在、「いい豆」が少ないそうだ。理由は、インドネシアのアチェ州で生産されるその豆は、その独特の風合いから、牛乳とあうとされ、スターバックスが「いい豆」を買いあさってしまい、市場に出回るのはあまりいい豆はすくないらしい。たしかに、マンデリンの風味をしったうえで、コンビニにうっている「カフェラテ」か「カフェオレ」、スターバックスの「カフェオレ」「カプチーノ」「カフェラテ」など、マンデリンッという風味がする。たしかに、渋く乾いた風合いの味だ。実は、ここ数年、私もマンデリンファンになった。
いい豆が市場にあまり出回らないということだったが、実は私は「神戸の中華街にある『もえぎ』というコーヒーショップ」の自家焙煎の「マンデリン」はおいしいと思っている。そこで、先日神戸にいったついでに飲んできた。しかし、私は保守安定のタイプではない。店から、マンデリン以外のインドネシアの豆と「コロンビア」の二種類の豆を買ってきて、味試しをすることにした。新規開拓、これが私のモットーなのだから。
ところで、モカだとかキリマンジャロだとかコロンビアだとかいろいろあるが、モカはエチオピア、キリマンジャロはケニア、コロンビアはコロンビア、マンデリンはインドネシア、トラジャはインドネシアという具合に、コーヒーの味と地域は密接な関係がある。近所のバリスタから「この地域の豆は・・・、こんな味がする」といわれてもチンプンカンプンだったが、意識すると、たしかに、国によって、地域によって味が違う。焙煎方法などのちがいもあるが、どうやら、その豆の味をより引き立てる焙煎方法が採用されているようで、コーヒーの味を決めるのはどうやら、地域だということに最近、やっと気づいてきた。
ちなみに、近所のバリスタの店は「その時々に応じた豆」をしいれているので、毎回同じブレンドというわけにはいかない。いまはこの農園のこの豆・・・という具合に買うたびに違うのだ。そんな中、職場への来客に、いろんなコーヒーを出していて、自分もお客も「これはうまい」と思う豆があった。しかし、残念なことに、どこの豆なのか分らず、同じコーヒーを二度と飲むことができなく困っていた。
さて、話は戻るが、先日かった「コロンビア」に自分にとって幻のコーヒー味を見た。そうか!俺が気に入ったのは「コロンビア」の軽さだなと。また試行錯誤しているなかで、エチオピアの豆も好みにあう。
そういうことが「明らかになった!!!」のでこれからはブレンドにしばられることなく、「エチオピア」か「コロンビア」のような風味の豆ということで、コーヒー探しをすると楽しそうだということが、先日の神戸で買った豆をとうして発見できた。
さて、コーヒーの味は、「入れ方」にも左右される。コーヒー豆の分量もさることながら、お湯の温度と、お湯をそそぐスピードで味が変わる。残念なことに「手」でいれると「味が不安定(私の技量だと)」、一万円近くした「コーヒーメーカー」はおいしくない。980円のもらいもののコーヒーメーカーが一番うまい。写真のように、ぼろぼろだが、お湯が注がれる温度・注ぎ方・量、残念ながらこれを上回るコーヒーメーカーにまだ出会っていない。