さて、話は1月3日に飛ぶ。今日は「航行テスト」の日だ。走行テストのフィールドは三河湾に浮かぶ梶島。無人島だ。無人島に上陸し、その行程を通して船の速度・燃費・耐久性などをテストする。そして、オマケとして現地調達した魚介類をつかったダッチオーブン料理でゴージャスに焚き火+酒+キャンプ。つまり無人島サバイバル。一年の始まりはこれがふさわしい。
問題はいくつかある。先日の予行演習ではまだ1.5キロくらいの実績しかない。はたして無人島につくまでにエンジンが焼けてしまうトラブルなどないだろうか・・・。船は2人乗り。果たして無事に着けるだろうか・・・。未知&道(求道)のチャレンジに無駄にダッチオーブンのような重いものを持っていっていいものだろうか・・・。これらの問題を解決するため、当初は寺部海岸(4・5キロの行程)から出発しようとしたが(以前、カヌーでそこから梶島にわたったことがある)、宮崎海岸(1キロ少しの行程)から出発することに。またダッチオーブンなどはやめて、最小荷物での上陸に決めた。
はてさて、キャンプに間に合うには昼過ぎに出航すればいいのだが、食材の現地調達のために余裕をもって出かけることに。昼前に出航。朝起きる時間や正月休みなどの「休養時計」で10時に家をでて、11時半には出航だ!
すべては予定通り、11時半には出発準備完了。ところが、一つ大きな問題が。当日新聞を見て気にはなったが、西高東低の冬型の気圧配置で天気図の等圧線が込み合っていたことだ。しかし、まさかあの天気図がこれだとは・・・。白波が・・・。しかも、梶島の岸壁には波が砕け散るさまが・・・。
そこで、防波堤周辺をテスト走行。防波堤の向こうの白波と比べれば、まったく凪いでいる。安全な地帯。ところが、戻るために曲がると、横波なのか風なのか、「ヒヤッ」とする場面が3回ほどあった。しかも、ボートが白波を切り、私と友人はびしょ濡れだ・・・。これはやばい。
さてそんな中だが、出航してして見事、怖い思いをしながら上陸でき武勇伝をつくるなどということもあるのだろうが、私はそれは好きではない。武勇伝などはいらない。・・・というかあってはならないと思っている。目標の実現は確実でなければならない。特に自然相手のことでは。先日の川ではエスケープルートがある。しかし、この海にはエスケープルートがない。伴走してくれる船でもあれば話は別だが・・・。さて、君子危うきに近寄らず。風がやむのをまつことに。
友人は釣竿をもってカレイ狙いで時間をつぶす。私は海岸にたそがれて波を見たり、空を見たり・・・。また友人も釣り糸を投げ込んだあとは、私と同じような行動。コーヒーを入れたり、紅茶を入れたり・・・。天気はいいが・・・風が強い・・・。