というわけで、エルニーニョの今年は特に乾燥し、山火事だらけだった。この山火事、何が問題なのか?もちろん、山火事事態が由々しき事件だが、それ以外に多くの由々しき出来事を”地球”にもたらしている。
その1つが、森林がなくなることによる二酸化炭素の放出。また、泥炭が燃えることによる二酸化炭素の放出。さらには森林がなくなることによる二酸化炭素固定能力の低下。現代は、二酸化炭素で地球は大騒ぎである。インドネシアの森の減少・泥炭の消失は世界的関心事。
そしてさらに輪をかけているのが、森がなくなることによる生物多様性の減少という問題。インドネシアにある、ボルネオ・ジャワ・スマトラ・・・などの島々は世界的にも多種多様な生物の宝庫だそうだ。理由は、先のインドネシアの大地震・大津波のときのように、そのあたりは太平洋プレート・オセアニアのプレート・ユーラシアのプレートの調度接合部。
1地億年前にユーラシアとオセアニアは海で分断されたため、その後、各大陸で生物は独自の進化を続けていた。インドネシアは海洋に散らばる島々だったのが、その後の大陸移動の中でオーストラリアとユーラシアがインドネシアの島々を巻き込んで接近し、氷河期の海水面の低下で大陸と島々の多くがつながり、1億年前に独自進化を遂げた生物がインドネシアあたりで再び交わることなり、今日を迎える。だから、インドネシアにはアジアやオセアニア起源の生物が、熱帯の森を生活の舞台にして生存してきた。そんな経緯があるために、ことに生物多様なのだそうだ。
この多様な生物は、森の減少で生活の場を奪われる。
インドネシアの森の減少は、こういったことで世界的な関心ごとになっている。
じゃぁ、森林の伐採、森林火災、泥炭火災はどうしようもないことなんだろうか。