初夏はすぐそこまで来た。

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今日、外から「チャリン、チャリン」という小石に刃をあてて発生する草刈り機の音が聞こえてきた。ははぁーーん、鵜飼観覧船から目に付く河原の雑草を手入れしているのだなぁ。1月まで住んでいた小牧の住宅地にはない季節感!

しかし、悲しい音でもある。
私が長良川とつきあいだした約30年前、たぶん、河原には草が茂るような土壌はなかった。流速の早い本流は、砂や泥をこの地に落とすほど緩やかではなかった。石原(いしはら)のみがつづく綺麗な河原だった(・・・という印象が残っている)。

しかしこの30年の間に、なぜか水量は減り(竹島仮説はあるが)、流速が落ち、上流は開発によって土壌が流出するようになった。その結果、鵜飼の舞台の河原にも泥が堆積し、草が茂るようになった。さて、この河原がどこにでもあるような雑草や竹が生い茂る河原になるのは、果たして何十年後なのだろう…。

はたして・・・、「チャリン、チャリン」という小石に刃をあてて発生する草刈り機の音が、1つの悦びと2つの悲しみを含んだ音になって、わずかに開けた部屋の窓から忍び込む。

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