回想ヒマラヤ12 非日常その6

377796f6.jpg 話には聞いていたが・・・。そんな光景を目の当たりにびっくりしたことの1つ。見た目には車が走り、僕たちが来ているズボンやシャツを着ていて、これが最貧国か?と思わないカトマンズ。もしも裸で人が往来を闊歩し、乗り物が馬か牛か、であれば「なるほどこれが発展途上国」と思っていたのだが。しかしカトマンズは想像できる範囲内のテレビで観る国と変わりないと最初は思った。
 ところが、写真のような光景を目の当たりにすると、テレビで観る、本で読む世界を通りこして、かなりショックだった。行き倒れの人を何人か見かけた。もしかして、これは死んでいるのかと思ったが、とりあえず写真の人はその後、「ムクッ」と起き上がりその場を立ち去った。想像するに、田舎から職を求めて首都にやってきたが仕事がなく、家もなく、食事もあまり取れないので、路上で・・・。なのだろう。
 またこんなこともあった。われわれがバスで移動中、交差点で止まる。すると中央分離帯に上った10代にも満たない少年が、われわれのバスの中に向かって、手を口に持っていって食べるしぐさをしたあと、両手を合わせ頭を下げて祈ることを繰り返していた。少年の目には涙が浮かんでいた。
 
 ・・・。

 ・・・。

 ・・・。

 こんな光景をいくつも目にしていると、やっぱり考えてしまう。「地球温暖化」だとか「今年のイルミネーション」「騒がしい芸人のグルメ番組」。・・・。・・・。ほんとに大事なことってなんだろう。

 学生の頃から「南北問題(貧しい国ととめる国との格差問題)」についていつもことあるごとに考えている私。今回の光景を前に、まだ最適解を見つけるには程遠いが、心に残る貴重な事象を得た。

2 thoughts on “回想ヒマラヤ12 非日常その6

  1. tossan

    明けましておめでとうございます、今年もどうぞよろしくお願いします。
     「課題研究」が頭から離れない正月を
    過ごしてます。今日はテレビ観戦「箱根駅伝・復路」と「エベレスト街道」、暮れの放送は見損ないました今日はぜひ!

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  2. lee

    俺は今でも東西問題はかたがついてないと思うし、関心が強いなぁ。

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