屋久島での学び

トロッコ道 今日は我ながら頑張った。屋久島に来た目的はこの島に教育的にどんな資源があるのか?を見つけるため。狙いは林業とエコツアー。今日はあさ五時おきで縄文スギと白谷雲水峡(もののけ姫の森)を訪れた。普通なら縄文スギは往復八時間。もののけは三時間。そこを縄文スギは五時間、もののけは一時間半。自分を誉めたいくらい頑張った。楽しむなんて念頭にない。教育的に有用かを感じるため屋久島の大自然を風のように駆け抜けた。
屋久島はニュージーランドに似てるといったが、どうも違う。自然は似てるが、もてなしの心が完全に違う。屋久島にはサービス心の欠片もない。ニュージーランドは平たい土地を行かして体が不自由な老人にも優しいが、屋久島は老人に優しくない。しかも、縄文スギなんかはそれをみるためだけに一日無意味に八時間歩かなければならない。
屋久島ロード道中の自然も見るに値するが、そんなのは二時間で回れる屋久スギランドで事足りる。一方、それでも小杉谷など廃村した村の跡地なんかはそれなりに価値をみいだせるが、住居跡にスギを植え、小杉の 文化になんの価値も見てない。町、林野、環境省、まったくチグハグで世界遺産とはとても思えない。逆に考えると優良教材このうえない。

縄文杉

廃村になり建物の石垣が残り、基礎が残り、そして浴槽が残ったある住居あとがあった。林業全盛のあのころ、この建物で子を産み、子を育ててきたかつての住居。耳を澄ますと一家団欒の一こまが聞こえてきそうだ。この縄文スギのトレッキングを始める前に通る「屋久島自然観」という博物館では、この集落のかつてのビデオ(生活・林業)が流れていた。私は、トロッコ道も住居も、小中学校も「あー、これがあの舞台だったか・・・」胸に来るものがあったが、運動場跡にはシャクナゲの植林が行われ、住居にはスギが植えられ「試験地」と胸をはった看板が掲げられ、少し道から外れた「神社」は参拝する人もいない(こんなに人が通っているのに・・・。しかも、屋久島地域の修験者のマークが神社に刻まれ文化的に面白い神社であるのに・・・)。

住居跡
ニュージーランドは人々が林業に誇りを持っていることを実感した。このように器械を放置せず、彼らなら住居あとや小中学校あとに掘っ立て小屋の博物館をつくり、器械のメンテナンスをしながら昔を懐かしむ老人たちがかつての黄金期を語ってくれるだろう。しかし、日本の林業はイジケテイル。記憶から消し去りたい、そんな感じがする・・・。林野庁も屋久スギを伐採してきた歴史を隠し、現在は自然の回復に努めることを強調して屋久スギの伐採の記憶を消したいのよな感じだ・・・。そんな必要もなく、1つの文化で胸を張ればいいのに・・・。残念。

朽ちた器械

今日は頑張ったごほうびに鹿児島市内で温泉を見つけサツマアゲをかって焼酎で一人乾杯!

3 thoughts on “屋久島での学び

  1. yamasan

    確かに屋久杉を伐ってきた歴史はあまりにも国民に知られていないですよね。屋久島を訪れて初めて古くからの林業の跡を目の当たりにされる。鹿児島や屋久島などの林業会社に「愛林」という言葉がよく使われていること興味があります。
    S永さん、tharaくんによろしくお伝え下さい。

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  2. takejima

    冬、美濃あたりを通過するスノーボードをつんでいる車をよくみるけれど、その車には女性ばかりという風景によくあたる。そんな感じで屋久島ですれ違うレンタカーは女性数人のものが割と多かった。そればかりではない。縄文スギの8時間コースにも、女性ばかりの旅行客、ときに一人旅の女性も驚くほどおおかった。昔も、そんなところで女性を見かけることがあるが、それは「○女」という感じで、見るからにたくましい感じの女性が多かった。が、いまはそうではない。足の先から頭の先まで整ったイマドキの女性の比率はかつてより俄然高くなった。なぜだろうと、考えた。
    縄文杉の往復でいろいろ考えていたら思い当たったことがあった。屋久島女一人旅仮説を生み出した。もしも興味があったらヒスイ情報と交換しませんか?

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  3. takejima

    ところで、おなじ世界遺産でも「知床」は老人にも優しいですね。知床五湖なんて平たいところだし・・・。縄文杉は若者しかいけないですね。エコツアーのお客でも知床は老若男女が対象になるけれど、屋久島は起伏が激しいから老人や子供には無理で、しかも、看板も分りにくい。(あるときは、道を間違えて、戻るのが面倒だから島一周してしまった(2時間かかた))。外国人にも優しくない(分りにくい)。
    となるとエコツアーのお客はとても限られる。
    若年層+元気な老人だけを対象では、商売のパイが狭い。しかし、現在、なんとか各ガイド業者はかつかつながらも食っている。でも、島全体がサービスのこころで町と環境省と林野庁が連携して取り組まない限り、お客は頭打ちでは・・・。
    なんだから自然はすばらしいのに、島がイジケテル感じがしました。

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