今日の授業

今日は情報処理の授業の日だ。
先週から、拡張子だ、二進法だ・・・。コンピュータ初心者の多いクラスの学生さんには本当に意識が遠のく内容。先週やってみてとことん思った。討ち死にしていく学生さんがチラホラ・・・。

そこで今回は3つの改善を用意した。
1 拡張子や二進法、ファイルサイズ、ビット・バイト、エンコード・・・などをなぜ知っていなければいけないか。これからこんな問題にぶち当たった時、こーゆー事を知っていれば解決の助けになるよ。学生さんの日々の生活と、この小難しい話とをなるべく結びつける話題をだしてからトークをはじめるようにする。(教科書に従いやっている)

2 なるべく板書をして、学生さんが抽象概念を自分の頭で考えながら進めるようにする。(パワーポイントで通常やっている)

3 難しい話が続いたら、いったん頭をリフレッシュするために余談をする。

以上の3点だ。

さて、問題は3だ。余談といっても本気の余談をするわけにはいかない。教育的な余談でないと・・・。そこで用意したのは2回前の授業で、図書館の使い方を説明していたので、学生さんに図書館の利用を促すべく本の話をしよう。

高校時代文化系でいま理科系の学部に来ている人が3分の1もいる。また遺伝子関連の勉強をすることになるのに生物を高校時代とっていない学生さんも少なくないことを先日知った。だから、彼女たちが手にとって見たくなるような生物系の本の紹介を余談としよう。

そこで、「ぞうの時間ねずみの時間」という本を紹介することにした。

「いまからする話は余談です。情報処理とは関係ありません。小難しいことをやっていたので一旦脳みそをリフレッシュするための余談です。

さて、この中でハエを叩こうと渾身の力を込めてハエたたきでバチンとしても、ハエに逃げられたという経験を持っている人はいませんか?僕はなんどもあります。なんで逃げるんだろう。こっちはもうスピードで体を動かしているのに・・・。僕はそんなことばかりずーっと考えていました。・・・。・・・。・・・というわけで、サラリーマンのとき、名古屋の地下街を歩いたら本屋の店頭でうず高くつまれた本がありました。それが「ぞうの時間・ねずみの時間」この本を読んだら・・・」

などと話していたら、前列右側7列目の女の子が、顔を真赤にしながら口もとを抑えて、笑いをこらえていた。そして、時折口元の手を開放して、手をうちわがわりに赤くなった顔を冷やしてパタパタやっていた。わたしは、彼女の尋常ならない状態に気づいた。

「えっ、どうしたの」と聞きたい気持ちは山々だが、そんな勇気はない。そんなに面白いことを言っているつもりもない。なぜだ・・・彼女の行動・・・。私のチャックが空いているのか?

不安で、不安で・・・。ドキドキ。

さて、本の紹介を終えて、学生さんに挙手をお願いした。「いまの話を聞いて、この本を読みたくなった人ってどれくらいいる?」パラパラと手を上げてくれる学生さんがいた。その中に尋常ならない状態だった彼女もいた。

・・・ということは、話の稚拙さに笑っていたのではない。話しが嫌だったわけでもない・・・。

考えられることは「なんでハエが逃げるのかをずーっと考え続けていた私の毎日の生活を想像し、笑えていたのではないだろうか・・・。ハエが逃げてその原因をずーっと考える人なんて・・・。いるの?なーんて。

ともかく、チャックも空いていなかったし、不愉快な思いをさせていたわけでもなさそうだ。フーっ。

6 thoughts on “今日の授業

  1. 春風接人。

    こんな風に生徒のことを考えて授業をしてくれる先生の授業だったら、ヤヤコシイ内容であったとしても、次も出席しよう!って思うだろうなぁ。。
    シアワセな生徒さんたちですね。

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  2. takejima

    春風接人さん こんにちは。
    反応が薄い空気の中で、しゃべり続けることこそ、こちらが辛いので、こういったことを考えないと・・・。

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  3. takejima

    そういった余談だけで、半年の授業を終えることもできますよ。

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  4. koji

    いいね~半年良い授業になりそう!
    一番好きかも~
    でも余談が意外と印象に残り、ためになる時がたまにあるよ~

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